二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: フェアリーテイル 〜FAIRYTAIL〜  39話更新 ( No.138 )
日時: 2010/11/21 11:38
名前: アビス (ID: U3CBWc3a)

40話〜骸骨鬼対燃える男たち〜




「レナ!こいつは俺が引き受ける!お前はレビィを助けに行ってくれ!!」

「うん!!」

レナが骸骨鬼の脇を抜けて走り去る。その背中を骸骨鬼は刀を振った。

「悪いが、お前の相手は俺だ!」

カムイはその刀を受け止める。体重の乗った斬撃に押され気味になったが、難とか踏ん張るカムイ。
レナはジェットたちの元に駆けつけようとしたが、そこにまた新たな骸骨鬼が現れた。
骸骨鬼は出てきて早々、レナに刀を振り下ろす。

「我が右手には邪を払う無双の聖槍・・・・」

レナは斬撃をかわしながら言霊を唱え始めた。

「その軌跡は苦しむものの心を晴らし 貫かれしものは天へと昇る」

薙ぎ払いの斬撃を空中に飛んで交わすと右手を天に翳した。するとその右手に槍が現れた。

「シャインランス!!」

右手を振り下ろすとその槍は骸骨鬼に向かって一直線に飛んで行った。
骸骨鬼はそれを剣で防ごうとするが、槍の前に剣を真っ二つに折れそのまま胴体を貫通した。
骸骨鬼は一瞬苦しげな表情を浮かべ、そして一瞬安らかな表情を浮かべると浄化されるように消えた。

「やるなレナ。じゃ、俺も」

向かってくる斬撃を交わし、骸骨鬼の目の前まで近寄るカムイ。そして、

「雷刃剣・麒麟!!」

刹那にカムイは骸骨鬼の背後に周る。それと同時に骸骨鬼は細切れになって消滅した。
カムイはレナと親指を立てて、お互いの無事を祈る。だが、歓喜も束の間。また大量の骸骨鬼が現れた。

「っち!めんどくせえなぁ・・・・。これじゃあ、ジェットたちの助けにいけねーじゃねーか」

レナのところまで駆け寄ってカムイがそう呟いた。すると骸骨鬼は口を開いてこう言った。

『これは・・・恋の試練。邪魔はさせない』

「恋の試練?」

「邪魔って・・・なんの事だ?」

「カムイ!!レナ!!」

ジェットが大声で二人を呼ぶ。

「レビィは俺達が必ず助ける!!お前たちはこちらの事を気にしないでやってくれてかまわねーよ!!」

ジェットはそう言うと姿勢を低くして構える。

「ああ!レビィ!!今助けるから待ってろよ!!」

ドロイも戦闘態勢に入る。それを感じ骸骨鬼も刀を構える。

「気をつけろよジェット。こいつら、他の奴とは少し違うぞ」

「ああ、わかってるよ。行くぜぇ!隼天翔!!」

まずはジェットが前に出た。そして骸骨鬼の足を蹴るとそのまま空中で飛びあがり

「隼天駆(はやぶさてんく)!!」

滑空し同じ場所をもう一度蹴った。それで骸骨鬼は片膝をついた。

「秘種!プラントロック!!」

ドロイがその隙に折れた膝を足ごと植物で固定させた。骸骨鬼はもがくが外せない。

「へっ!どうだ!」

「ドロイ!!上だ!」

ジェットが叫ぶ。見るともう一匹の骸骨鬼がドロイに刀を振り下ろしていた。

「隼天翔!!」

間一髪、ジェットが刀の腹を蹴り軌道がずれたおかげでジェットへの直撃は避けられた。
刀が地面に当たった衝撃で岩盤が砕け飛び散った。

「つっ!!」

岩盤の破片がドロイの額をかすめる。それでドロイの額からは血が流れる。

「大丈夫か?」

「ああ。これぐらいなんともねえさ」

額を擦りながら言うドロイ。決して浅くはないその怪我だったが、ドロイは立ち上がる。

「一体を封じている間にこいつを倒すぞ!」

「ああ!隼地閃(はやぶさちせん)!!」

ジェットが向かってくる骸骨鬼に地面を滑るように移動し、足払いをする。
態勢が崩れ前のめりになる頃には、ジェットは既に真上にいた。

「隼天駆!!」

骸骨鬼の背中を思いっきり蹴り、地面に叩きつけるジェット。ドロイはその時に秘種を天井へと蒔いていた。
天井から蔓が巻きついて、まるで棘のようになったものが沢山現れる。

「秘種!!ソーンフォール!!」

その棘が骸骨鬼に向かって急降下していく。骸骨鬼は成す術なくその棘に貫かれて、ハチの巣になってしまった。

「まずは一匹!!」

二人が喜んでいると、倒した骸骨鬼の亡骸が霧散したかと思うと、それが抑え込んでいた
もう一匹の骸骨鬼の方に流れていった。

そして骸骨鬼の中にそれが入り込んでいくと、目を赤く光らせて身体が震え始めた。
骸骨鬼は立ち上がった。縛り上げていた植物を簡単に千切って。
刀を構える。空いていたもう片方の手にも刀が握られていた。

「片方がやられれば、もう一方に力が注がれるって寸法か・・・」

「ぐだぐだ言ってる時間ねーぞ!」

骸骨鬼は二人に近づく。先ほどよりもスピードが上がっていた。

「隼天翔!!」

カウンターの要領でジェットが攻撃にでる。だが、それを刀でガードすると
もう片方の刀で逆にカウンターを取られた。

「うおっ!」

なんとか交わすが第二撃が迫っていた。

「秘種!!ナックルプラント!!」

ドロイの拳の形をした蔓に攻撃され、吹っ飛ぶ骸骨鬼。だが、ダメージはあまりないようで直ぐに起き上がった。

「・・・くそっ!ちょっとやそっとの攻撃じゃびくともしねーな」

「・・・こうなったら新技を試すしかなさそーだな」

ドロイの言葉にジェットは少し目を丸くしたが、すぐに笑みを浮かべた。

「考えてる事は一緒のようだな」

その言葉にドロイも同じ笑みを浮かべると、前に出た。

「俺があいつを抑え込む。お前はその間に頼むぞ」

「ああ!!任せて頂戴!!!」