二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: フェアリーテイル 〜FAIRYTAIL〜  オリキャラ募集中 ( No.226 )
日時: 2012/02/25 22:42
名前: アビス (ID: dFf7cdwn)

59話〜雷鳴殿を阻止しろ!!〜




「はぁ・・・・はぁ・・・・・」

町中を走りまわりながら、激しく肩で息をするカムイ。
一度立ち止まり息を整えていると、チーが横で心配そうに鳴いた。
それにカムイは笑顔を向けると言った。

「ふぅ・・・・。それにしても、ヒュートの言う通り本当に何時もボロボロだな。
今度、エルザあたりに剣の修行手伝って貰うか」

「と、言うことは君はフェアリーテイルの一員か」

「!!誰だ!?」

突如響いた謎の声。姿が見えず辺りに詮索すると、何もない空間から、
突然妙な男が現れた。顔は帽子とマスクで殆ど確認できない。
その人物にチーが警戒するように鳴く。

「そう警戒するな。私もフェアリーテイルの一員だ。名はミストガン」

「お前が・・・・・ミストガン?」

ミストガンと言う名にカムイは聞き覚えがあった。フェアリーテイルのS級魔導士の一人、ミストガン。
滅多にギルドに顔を出さない謎の人物らしいが、その人物が今目の前にいる。
ミストガンは頷いた後、続けた。

「ラクサスは今、カルディア大聖堂にいる。そこにはナツとエルザがいる。
二人と共にラクサスを止めてもらいたい」

「・・・・・お前はいかねぇのか?強いんだろ?」

「・・・・・私には行けない理由がある。済まないが頼む」

ミストガンはそう言うとまた消えてしまった。

「あ!!おい!!・・・・・・行っちまったな」

カムイは暫く考えた後、覚悟を決めた顔で口を開いた。

「ガルディア大聖堂か・・・・・・。チー、行くぞ!!」

————————————————————

—ギイギギギギギィィィィイイイ!!!!—

スザクラの剣技とヒュートの大独楽が激しくぶつかり合い火花が散っている。

「う・・・おおおおおおお!!!」

スザクラは矛を片手に持ち直すと、空いた手にもう一つ槍を持ちだした。
そしてそれを大独楽へと突き刺した。

—バキン!!—

「うわぁぁ!!」

それにより大独楽は砕け散り、その衝撃でヒュートは吹き飛ばされた。

「はぁ・・・はぁ・・・」

全力を出し切ったスザクラ。その傍ではヒュートが大の字で倒れている。

「あ〜〜〜あ、負けちゃったよ。負けると折角楽しかった勝負も台無しになっちゃうから嫌なのに〜〜〜〜」

「・・・・その割には、元気そうだな」

「うんにゃ。魔力はもう空っぽ。独楽一つも出せないよ」

にぃ、と歯を見せて笑うヒュート。それに思わずスザクラも笑みを溢しそうになった時、

『おい!皆、聞こえるか!?一大事だ!!!空を見ろ!!』

「え?何この声??」

ヒュートは上半身だけ体を起こし、突然頭に響いた声に頭を傾ける。
スザクラも同じように手を頭にやり、不思議がってる。

『ウォーレン!?』

と、今度は別の声が頭に響いた。その声にはヒュートも聞き覚えがあった。
確か、エルザというフェアリーテイルの凄腕の魔導士だ。

「どうやら、念話のようだな」

念話とはテレパシーのことで、周囲にいる特定の人物と遠距離で会話出来る魔法だ。

「そっか。それで」

『よく聞けお前ら!!あの空に浮かんでいる物をありったけの魔力で全部破壊するんだ!!
あれはこの街を襲うラクサスの魔法だ!!時間がねぇ!全員でやるんだ!!』

「うへ〜〜〜〜。あの空に浮かんでるのを全部!?さすがにそれはきついんじゃないのかな〜〜〜??」

ヒュートの言葉に皆が不思議そうにどよめく。それを言葉にしたのはエルザだった。

『ん?お前は??』

「ああ、申し遅れました〜〜〜。新しくはフェアリーテイルに入ったヒュートって言いま〜〜〜す。
以後お見知りおきを〜〜〜〜」

『そうか、お前が。・・・・・・安心しろ、北の200個は私がやる!
皆は南を中心に全部撃破!!』

「そう言われてもな〜〜〜〜」

ヒュートは既に魔力が空っぽで放てる魔法がない。
それを見たスザクラは散弾銃を手に持った。

「俺がやる」

「俺がやるって・・・・・・。君、ラクサスの味方なんじゃないの?」

スザクラの取った行動に意外な顔をするヒュート。それもそうだ。
二人の戦いは、ラクサス野望を止めたいヒュート重いと、それを阻止するスザクラの意思があったからだ。
ここでスザクラが魔水晶の破壊を手伝ったら、二人の戦いの意味が見えなくなる。

「勿論俺はラクサスの味方だ。ラクサスの意思は俺の意思。だから・・・・・」

『皆!行くぞぉ!!!』

念話の声にスザクラは散弾銃を構える。・・・・・・そして、

—ドガガガガガガガガガガァァァァァァンン!!!—

空中に浮いていた魔水晶計300個が全て破壊された。
スザクラはそれを確認した後、散弾銃をしまい、言った。

「だからラクサスが、本当は自分を止めてほしいと願っていることを知っている。
仲間を大事に思っていることを知っている」

「・・・・・・スザクラ」

—ビビッ!!ズギャァァァン!!!—

「ぐあああ!!!」

「スザクラ!!」

突如スザクラに電撃が襲う。ヒュートは辺りを見渡すが誰もいない。

「生体リンク魔法だ。全て壊したからと言って、それが消えるというわけでもないか。
・・・・・スザクラは教会だ。頼む・・・・ラクサスを・・・・・」

スザクラはそこでま言うと、意識を失ってしまった。
スザクラは言葉を最後まで言えなかったが、何を言おうとしたかはヒュートには伝わっていた。
ヒュートは立ち上がるなり、ガルディア大聖堂に向かった。

—ラクサスを・・・・・・止めてくれ—

「・・・・・・了解だよ、スザクラ」