二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: フェアリーテイル 〜FAIRYTAIL〜 18話更新 ( No.25 )
- 日時: 2011/08/13 20:55
- 名前: アビス (ID: dFf7cdwn)
19話〜上下左右の捜索線〜
「カムイ!カムイ!!」
レナが穴の淵から呼びかける。だが何の返事も返ってこない。
「どうしよう。カムイが・・・」
「焦るんじゃないよ」
カナが優しく言う。
「あいつならこんな穴に落ちたくらいじゃ死なないだろ。
あいつの実力を一番理解しているのはあんただろ?」
カナは持っていた酒瓶を投げ捨てる。
「あいつはあいつでうまくやってるだろう。こっちはこっちで
鍵を探そうじゃないか。奥に進んでいけばもしかしたらカムイと会うかもしれないし」
「・・・うん」
レナは元気にそう言うと、カナと一緒に奥に進んでいった。
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「いて!!」
長いこと落下したカムイは地面に激突する。
「って〜。お〜〜い、カナ!レナ!!聞こえるかーー!」
上を向き大声で叫ぶが返答はない。相当落ちてきたらしい。
しばらくするとチーが降りてきた。
「さすがに、こんな壁は登れないしな。さてどうしたものか・・・」
悩んでいるカムイにチーが鳴く。チーに言われ向くと横に通路があった。
暗くて見えなかったが、よく見ると奥に続いている。
「このまま待ってても仕方ねえし。あいつらなら大丈夫だろ。
俺たちは下から鍵を探すとするか」
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暗い通路をしばらく進んでいくと二つの扉が現れた。
カムイがその扉に触れると、どこからか声が聞こえてきた。
『我はこの遺跡の守り神。汝に問う』
「な・・なんだ?」
カムイが辺りを見渡す。チーが怯えたような声で鳴く。
『何ゆえこの遺跡に足を踏み入れた?』
謎の声はこちらの応答を待つように黙っている。
「ギルドの依頼でこの遺跡に眠っている天上の鍵と天下の鍵を探しに来たんだ」
『ここから先は命を懸けなければ進めぬ。その依頼は命を懸けるほどのものなのか?
汝にはそれほどの覚悟があるか?答えよ』
カムイは少し考えたが
「この依頼に命を懸けるほどのものかどうかんて分かんねえよ。
だがな、一度受けた依頼誰かに言われたぐらいでほっぽかすのは
俺たちのギルドの、フェアリーテイルの名折れだ。
だから、お前がなにを言おうと鍵は必ず手に入れさせてもらうぜ」
『・・・なるほどな。覚悟は十分か』
少し間をおいた後
『右には「豪」の守護神が。左には「幻」の守護神が待っている。
汝はどちらと戦う?』
カムイはほぼ即答な感じで右の扉に入っていった。
しばらく進んでいくと、大きく広けたところに出る。
そこにはでかい像がそびえ立っていた。
そのでかい像が動きこちらを向く。
『ようこそ「豪」の間へ』
「その声はさっきの奴だな」
カムイが構える。
『そう構えるな。汝の相手は我ではない』
そういうと、像はどんどん小さくなっていき形も変わっていった。
次第に形があらわになっていく
「な・・その姿は」
カムイが驚愕する。変形が終わったその姿は正に自分だった。
『そう、汝が相手をするのは自分自身だ!!』
カムイへと姿を変えた守り神がカムイに向かう。
組み合う態勢となったカムイがその時気づく。
「・・・。その姿ははったりじゃねえってことか」
相手の力は自分とまったくの互角だったのだ。
『そういうことだ。そして魔法もだ!!』
守り神は組み合いから出ると、雷を放ってきた。
「雷波!!」
雷同士がぶつかり合い、激しい雷鳴と共に消えていく。
『汝に問う。なぜこれほど強い魔法を持っているのに何ゆえ使おうとしない』
守り神の魔力の質が激変する。トルトニスを出したのだ。
『汝はこれは人間相手では使わないようだな。我は人間ではない。
なぜ使わなのだ?』
「馬鹿かてめーは。そんな魔法で戦ったらここの遺跡が崩れちまうじゃねえか。
お前はここの守り神なんだろ。それぐらいわかるだろ」
守り神は僅かに笑うと。
『ここの部屋は魔力を通さす魔封石でできている。
そんな心配する必要なはいぞ』
「・・・そうか。ならそうさせて貰うぜ」
その瞬間二人の姿が消える。それと同時に聞こえる激しい衝撃音と轟く雷鳴。
「銃雷(イカズマ)」
雷の弾が守り神を襲う。守り神は両手を広げる。
すると、雷の膜が守り神を覆い弾を防ぐ。
「雷掌!」
カムイの掌底が守り神を捉える。だが、守り神は笑ったかと思うと
全身から放電した。トルトニスから作った分身。威力は比にならない。
「ぐっ!雷写か、本物は・・・」
周りをほとばしる電流に揺らぎを見つけ、そこに打ち込む。
『くっ!』
雷掌をまともにくらい地面に叩き付けられるが、平然と立ち上がる。
その後も魔封石がなければ崩壊確立の戦いを繰り広げる。