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二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 鯏家族計画!-REBORN- ( No.16 )
- 日時: 2009/08/14 14:28
- 名前: クロア (ID: zRMXy3Mo)
#02
「恭にいちゃん、遊ぼ?なのなー」
「いやだ」
恭弥に抱きついた武に、恭弥の容赦ない裏拳がヒットする。
武は殴られたおでこをごしごし擦って涙ををこらえた。
「恭弥。乱暴はだめだよ?」
「だって…まえにキャッチボールしてたらおもいっきりぶつけられたんだもん…」
京子の言葉に口を尖らせる恭弥。
一方武は痛みなんかコロッと忘れたように笑っていた。
「恭弥もたまには武と遊んであげてね」
「…はぁい」
恭弥は優しい京子が好きなので、基本的に逆らわない。
「じゃあ恭にいちゃん、かくれんぼするのなー」
「…いいよ。ぼくががおにね」
そう言うと、恭弥と武は走ってどこかに行ってしまった。
京子はそれを見て、満足そうに微笑んだ。
「…もーいーかい?」
「もーいーのなー」
元気な声が外から聞こえてくる。
かくれんぼが始まったようだ。
武の声を確認した恭弥は、くるっと振り返り、あたりを見回しながら探し始めた。
——…五分後
「たけしー?」
——…さらに五分後
「…たけしぃ…」
——…さらにさらに五分後
「たっ…たけっ…ぐすっ…うわぁぁぁん」
一向に武を見つけられない恭弥がついに泣き出してしまった。
「恭にいちゃん!なかないでっ」
そのとき、物陰から武がひょこっと姿を現した。
「うっ…ひぐっ…たけしー…ばかぁ…」
「ごめんなのな?恭兄ちゃんないたらっ…たけしもっ…かなしいのな…」
ついには武も泣き出してしまった。
二人の泣き声に、京子があわてて駆けつける。
「どうしたの?二人とも…泣かないで?」
「うっ…ままぁ…」
そのあと京子の前で、二人は泣きながら今までのことを話した。
すると京子はふふっと安心したように笑って、二人の頭をよしよしと撫でた。
二人は泣き止むと、泣き疲れたのか、すぐに寝てしまった。
京子は微笑みながら、二人をベッドに運んだ。
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