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　＃04　前編



沢田家がスーパーに出かけたようです。










「恭弥、今日の晩ご飯は何がいい？」

かごを持って野菜売り場を歩く京子と恭弥、武。
今日はツナは仕事なので一緒に来なかった。

「うーん…はんばーぐ」
「恭にいちゃん、それきのうもたべたのなー」

恭弥は武の言葉に頬を膨らませた。

「恭弥、ハンバーグ以外になにかある？」
「…おすし」

恭弥はぼそっとつぶやいた。
今度はその言葉に武は目をきらきら輝かせた。

「たけしもおすしがいいのなー」
「はいはい。じゃあお寿司にしよっか」

京子は笑顔で言った。

「あと、たけしはおやつがたべたいのな！」

武が京子の服のすそをぎゅっと引っ張って、上目遣いで言った。
いったいどこでこんなスキルを覚えてくるんだろう。
そんな可愛い顔されたら断れるはずもなく、京子は「一つずつね」と苦笑い。
武は嬉しそうに飛び跳ねてお菓子売り場へかけていった。
恭弥もその後を追っていった。