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二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 鯏家族計画!-REBORN- 地味に挿絵うp ( No.58 )
- 日時: 2009/08/16 21:38
- 名前: クロア (ID: gZSttT.g)
#04 後編
…お菓子売り場にて。
チョコレートやスナック菓子がずらりと並ぶ。
子供にとっては夢の売り場である。
そんな夢の場所で、今、仁義無き戦いがくりひろげられていた。
…いや、仁義無き“小さな”戦いといったほうが正しいか。
「きみがなんといおうと、これはぼくがさきにてをだしました。だからぼくのものです」
「なにいってんの?ぼくがさきにめをつけたんだよ」
そういって睨みあう二人の子供。
…そう、骸と恭弥だ。
二人がとりあっているのは、おまけつきのラムネ。
大人気商品な故、ラスト一個だったのだ。
「きみにこれをかうしかくはないよ」
「そのことば、そっくりそのままかえしますよ」
お互いまったく譲る気は無い。
むしろヒートアップする一行だった。
その時、
「…にいさま…きょうや」
突然凪が口を開いた。
すると骸も恭弥も凪のほうを向いた。
二人を楽しそうに見ていた武も、視線を凪に向ける。
「…わたしも…ほしい…な」
遠慮がちな凪が、めずらしく思ってることを素直に告げた。
それでも、勇気を振り絞ったようで、耳まで真っ赤にしてもじもじとしていた。
きゅぅぅぅぅぅぅんっ……!
「な…なぎがそう言うなら…」
「きみなら…まぁ…いいや」
小さな可愛い女の子に言われたら譲るしかないだろう。
二人はバツが悪そうな顔をして違うお菓子を探し始めた。
凪はお菓子を受け取り、とっても嬉しそうに笑ったんだという。
帰った後、恭弥と武がそのことを京子に話すと京子は
「…ふふっ。凪ちゃんってとっても優しい子なのね」
と笑顔で二人の頭を撫でたのだった。
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