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二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 【銀魂】−白い絆− last up.091225 ( No.13 )
- 日時: 2010/01/01 01:36
- 名前: 暁月 ◆1pEIfYwjr. (ID: mdybEL6F)
- 参照: 刻まれた恐怖
ぱち…。零がゆっくりと目を開いた。真っ先に映ったのは憎たらしいほど青い空だった。視界の端に映る銀髪——嗚呼唯でさえ気分が悪いのに。
「大丈夫か、お前」
銀時はしゃくしゃくと何処からか持ってきた林檎を齧っている。心配する気なんかないでしょ、と軽く笑って受け流した。が、とても大事な事に気付いてしまったのだ。
「かくれんぼ……」
ちらり、横目で銀時を見ながら零は俯いた。
「馬鹿か。あの状態で続けれる訳ないだろ」
表情一つ変えず銀時は話を続ける。
「ヅラの奴、慌てて先生のとこ行ったよ」
「………」
「あんなに、慌てなくても良かったのに」
「そうだね……」
「何か……あったのか」
びくり、と零が突然震え始めた。途端に先程の出来事が頭の中でフラッシュバックする。ずくん!頭に電流が走ったかのように痛む。
「……ぁぁああぁっ!!」
「れ…零!」
頭を押さえて蹲る零を抱え様とする…が。やめて、と彼女はその手を振り払った。
「…治る…直ぐ……だから…!」
はー、はー、とゆっくり息を吐き出しては吸い込む。じわり。肌から汗が滲む。眉を顰め痛みに耐える彼女に銀時は只名前を呼ぶことしかできなかった。
十一、紅蓮の炎-②
「先生、に……絶対言っちゃ…駄目…」
約束して、と途切れ途切れに彼女は言った。
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