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二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 【銀魂】−白い絆− last up.091020 ( No.7 )
- 日時: 2009/10/27 15:55
- 名前: 暁月 ◆1pEIfYwjr. (ID: mdybEL6F)
「ああ良かった。見つかったのですね」
ほっと胸を撫で降ろす先生。そして笑顔でありがとう、晋助と言って晋助を抱きしめた。何とも無いのに顔が赤くなって行くのが分かる。銀時が笑っているのも。
「ここからは私が運びましょう。晋助、今日はもうお休み」
またもう一度、ありがとうと言われ、ぺこりと頭を下げてからばたばたと廊下を走っていった。
「……最初の時より良い顔になった…」
すやすやと眠る零の頭を撫でてそう呟いた。この子は人を寄せ付ける事もしなかったのに。晋助達と関わるうちに変わっていった。人と人との関わり合いは素晴らしいものだ。きっとあの子たちも零に関わる事で少しは変わった筈だろう。
晋助達の部屋の明かりはもう消えている。聞こえるのはすーすーという規則正しい寝息と、寝惚けた銀時の寝言。くすり、と笑って障子を開けた。
隙間から入りこむ月明かりで布団の位置が良く分かる。誰もいない布団を見つけると、銀時と小太郎を跨いでその布団に零を降ろす。布団を掛けてあげてそれから立ち上がろうとすると、
「よいしょ…っと」
歳、だろうか。ついつい出てしまった一言。いやいや、まだまだ若いから。反射的なアレ…ですから。なんて心の中で自分にツッコミをしている自分が恥ずかしい。
改めて自分の教え子たちを見ていると、心も体も大きくなったなと感心する。
もう少し、ここでこの子らの育つ姿を見ていたいと。
それは叶わぬ夢。いつ死ぬかもしれないこの命。明日にでも幕府の手の物がここに来る可能性だってある。もう私は死んでも構わないから神様、どうか。
七、希望と願い
「この子達を、お守りください」
——貴方に願うのはこれで最後しますから。
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