二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: — 涼宮ハルヒの嫉妬 — ( No.18 )
- 日時: 2009/10/31 09:44
- 名前: song (ID: p17IpJNR)
- 参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel3/index.php?mode=view&no=12630
午後10時……キョン帰宅
「ただいまー」
誰がどう見ても、俺は疲れたと見えるだろう。実際疲れたのだから。
「おかえりなさい。テレビ観たわよ」
すると、ひよりがひょいとリビングから現れて、にこやかに出迎えてくれた。
「テ、テレビって? 」
「うん。ハルヒさんでしょ? 一緒に大騒ぎしてたわね」
またもひよりはクスッと笑う。
「あんまり他言しないでくれよ? 特に妹や母さんには……」
「残念……もうみんな知ってるわよ? 」
何と言うことだ。俺達はあのテレビが生放送であったにも関らず、全国区・ゴールデンタイムの視聴率ボンボン番組に乱入していたのだ。明日は終業式だというのに、これではクラスメイトに顔向けが利かん。
「ご愁傷さま」
他人事のようにひよりは茶化した。
「あら、おさえりなさい」
と、今度は母さんも登場だ。
「寒かったでしょ? コーヒー飲む? 」
優しい言葉だが、母さんの顔も半笑い状態でちっともありがたみが無かった。
「いいよ。疲れたから、もう寝る」
俺はそう言うと、階段を上り始める。すると……——
「あーちょっと待って」
「何? 」
「ひよりちゃんの部屋なんだけどさ、まだ片付いてなくて……悪いんだけど、大掃除まで、同じ部屋で寝てくれるかい? 」
ちょ、ちょっと待ってぇ! 何か? 今ハルヒと図らずもデート状態で帰ってきたにも関らず、同じ部屋で他の女子と寝ろってか!
「おいおい、母さん。俺の今の状況くらいわかるだろ……? 」
「でもねぇ、他に寝れそうな床なんて無いしねぇ」
そう言えばそうだ。ウチは外観ほど実は広くない。部屋は上下合わせて俺の部屋、父さんの書斎、両親・妹の寝室、洗濯場そして物置状態の開かずの間の五室。女の子をソファーで寝かせるのも難だ。
「分かったよ……せいぜいハルヒにバレないようにしないとな。アイツは俺の説明なんか聞きゃしねぇし」
「ご、ごめんなさい」
おっと、ひよりの前で言うことではなかったな。返って気を使わせてしまうところだ。
「いや、ひよりは謝る必要ないさ」
そっと、俺はひよりの肩をたたき、階段を上っていった。
「はーっ、こんなに疲れたのは初めてだ……」
俺は布団に入るや否やすぐに睡魔を受け入れる。ただ、今日のことを少しだけ振り返って……——