二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: — 涼宮ハルヒの嫉妬 — ( No.21 )
- 日時: 2009/10/31 09:46
- 名前: song (ID: p17IpJNR)
- 参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel3/index.php?mode=view&no=12630
第五話 クリスマス クリスマス
「ふぁあ……」
布団から目を覚ますと、窓の桟から心地の良い朝日が漏れてきていた。
「いい天気だ」
俺は寝ぼけた頭で体を起こそうとしたがなぜが下半身が動かない。そぅっと目を下に向けると……——
「うわッ ! 」
布団越しにひよりが俺の脚を枕にしてすやすやと寝ていた。
「……おーい、ひよりー起きろー」
間延びした声で俺はひよりをさすると……
「ふわッ ! ご、ごめんなさい ! 」
ひよりはパチと目を開けた瞬間に自分の行動が分かったらしい。
「案外寝相悪いのな……お前」
「こ、これはその……えっと」
必死に説明しようとするが、結果答えるのは自分の寝相を物語るだけだった。
「いや、別にいいよ」
「あうぅ……」
真っ赤な顔になったひよりは結構可愛い。そのひよりの姿を見て、俺は朝方にも関らず脈動が活発になるのを感じた。
— 朝食時 —
「おはようございます……」
「おはよう。昨夜はよく眠れたかい ? ひよりちゃん」
テーブルには母さんと妹がすでに座っていたが、なぜか父さんは鎮座していなかった。
「あれ ? 父さんは ? 」
さりげなく俺は母さんに聞く。
「もうとっくに会社行っちゃったわよ。今日は帰りも遅くなるんだって。まだ、ひよりちゃんとしっかり挨拶できてないっていうのに……」
それを聞いたはひよりは少しうつむいたように見えた。
「大丈夫だよ。ウチの親父は異論がなければそれについてしつこく喋らない。つまり、ひよりのことはちゃんと受け入れてくれてる」
そして、俺は母さんの言葉にフォローを入れる。ひよりの表情も今ので晴れた気がする。
「ありがとう」
ひよりはニコりと微笑んだ。
「おう」
俺は軽く会釈し、朝食を前にする。
「さぁ、ひよりちゃんも食べて」
「はい。いただきます」
——そして、俺は母親の手回しの早さに本当に驚いた。
「そうだ。言い忘れるトコロだった」
「ん? 何? 」
母さんは俺を見て何かを思い出したようだ。
「ひよりちゃんの再入学だけど、学校の先生は快く承諾してくれたわ。一度入学試験は受けてるし、今日からでも転入できるって」
「……マジか?! 」
普通、冬休み前日に転校生を入れるか? 学校側も何考えているんだか……いや、新年を迎える前に入学しておけば、二年になってからも尺が取りやすいからかもしれないな。まぁ、俺の知る範囲ではない。
「ありがとうございます」
ひよりは座ったまま会釈し、お礼を言う。
「それはいいけど、学校への交通手段は? っていうか、俺も自転車大破して足止めだけど……」
俺はハシの動きを止め、ここで重要事項を述べた。
「しょうがないから、今日はバスでお行き。自転車はたぶん元に戻らないから、新しいのを買うしかないね」
「そーなるな」
そう言えば、バスって手段もあったな。すっかり忘れていた。
そんなこんなで、俺達はこれから同じ道を登校することとなった。さぁ、ハルヒにバレたらどうしよう。今度はデコピンじゃ済まないぞ。理由を言う前にボコボコにされそうだ。