二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: しゅごキャラ!×妖界ナビ・ルナ ( No.17 )
日時: 2009/11/07 11:05
名前: 李逗 ◆hrygmIH/Ao (ID: gB.RcQK6)

№07    竜堂ルナ




翌日—。
その日は、今月一番の寒さと言う事で、初冬に負けない程の寒さだった。
まだ秋も半ばなのに、これだけ寒いと言う事は、冬になったらどれだけの寒さになるのだろう。
あむとすれ違う人たちも、せわしそうに前かがみになって歩いていた。
通る道はまだ薄暗く、夜が明けきっていない事が伺えた。
まだ6時なのだから、当たり前だが。

「さっむ……」

「あむちゃん、何でこんなに早く学校に行くの? 」

あむのすぐ横に居た、ミキが話しかけてきた。

「う……ん。ルナの事で話し合うことになっちゃって。どうして皆そんなに疑うのかな」

昨晩、怪我をしていたルナ。
どこから見ても普通の女の子のようだったのに。
そんな事を考えているうちに、いつの間にか学校の前に来ていた。


「ルナって子を呼ぶ!? 」

所変わってロイヤルガーデン。
あむが昨晩、ルナを此処に呼んだ事を話すと、全員が大声をあげた。

「うん。だって、しゅごキャラが見えるんだよ。話してあげたほうがいいよ」

「だからって……」

りまが反論しようとした時、唯世の声が遮った。

「そうかも知れない。きちんとしゅごキャラの事を説明して……聖夜小に転校してもらうのがいいかも知れない」

「てっ、転校ッ!? 」

あむは驚いて叫んだ。
しゅごキャラが見えるってだけで転校なんて、それってルナに悪いよ。
そう思ったが、言えなかった。

「うん……場合によっては。もしかしたら、これからしゅごたまが産まれるのかもしれないし」

「でも……」

ルナの家は、と続ける事にたじろいだ。昨日見たルナの家、コーポ桃抜——この辺りでも有名なおんぼろアパート——に住んでいると言う事は、経済的に不自由なのかもしれない。一緒に住んでいるのも、兄と姉の二人のようだったし……

(そんな事、皆に言えない。ルナに悪いよ)

その時—

二人組みの少年が、聖夜小上空を横切ったのに、気付いた者はいなかった。