二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 永久の残像  【REBORN】 ( No.91 )
日時: 2009/12/28 12:14
名前: まゆか (ID: TEX5izSi)

+第7夜【....... del blu di indaco naturale】+


ザンザスの憤怒の炎が直撃した雛は、当然の如く宙を舞う。


その光景をスローモーションのように眺めていた幹部達は、雛が壁に打ち付けられた瞬間、ハッと我に返った。


「.........っ.........雛さん、大丈夫ですか!?」


「?............フ、.............ラン?」


意識が朦朧とする雛に向かって、真っ先に駆け出したのはフランだった。
その様子を見つめながら、他の幹部達は困惑した瞳を向け続ける。

確かに彼らも、少なからず心配する気持ちはあった。

だが今や、雛はザンザスを殺そうとした裏切り者のような存在でもあるのだ。



———————————————コイツ、馬鹿か?



ザンザスの目の前で駆け寄って来るなんて、まるで自殺行為のようなものだと言うのに。



「おい、フラン」



と、後方からザンザスの声が聞こえ、フランは反射的に振り返った。

一方その隣では、壁に寄り掛かった雛が、ザンザスを無言のまま見つめる。



「コイツに話がある」



そう呟いたザンザスに、フランはすぐさま言葉の意図を察し、そっと雛から離れた。

するとザンザスは、フランの目の前を通り過ぎ、荒い息を繰り返す雛の前にしゃがみ込む。



「.....はぁ、は.............今更、............何を話す?」



「絢浪 雛。てめぇが俺を狙ったのは——————————」





「元ヴァリアー霧の幹部、マーモンの事についてだな」





〝マーモン〟————————それは数週間に自ら命を絶った、藍色のおしゃぶりのアルコバレーノの名。



その名前には、フランを含めたヴァリアー幹部全員が目を見開いた。


もちろん雛も、まさかザンザスの口からその名前が出るとは思っていなかったため、動揺した様子を見せる。



「何で............お前が、その事を..............」



震えながら呟かれた言葉に、ザンザスは小さく笑みを浮かべると、「さぁな」とだけ返事を返した。

そして雛に背を向けると、驚いたままのフランに向かって、口を開く。



「フラン。手当てしてやれ」


「.................分かりました」


フランが静かに頷くと、レヴィがザンザスに向かって声を上げた。



「ボス!アイツは、ボスに攻撃を——————」


「うるせぇ。俺の決定に文句があんのか?」



その鋭い瞳で睨まれ、レヴィは仕方なく言葉を飲み込む。


その光景を横目に、フランは雛に肩を貸しながら、静かに部屋を後にしたのだった。



続く。。。


タイトルの意味【藍色のアルコバレーノ】