二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 【銀魂】桜幻想 〜貴方に沢山の愛を【オリキャラ募集中】 ( No.33 )
日時: 2010/02/01 21:43
名前: 凪 ◆OvPckgR1gY (ID: FQc4ogfY)

【独占欲ってのはガキの証拠】

『楽しい?』

「…?」

『この世界は楽しい?…楽しいでしょうねぇ
   毎日あんなに笑顔なんですもの』

「どういう意味…?」

『まだ思い出せないの?
お前が─────…を──────したくせに!!!!』


さて、息が白くなり足元から冷える夜
天気はいいのに、ふく風は冷たい昼
暖かい日差しが入り、薄寒い朝

「…あの、沖田さん?」

沖田「・・・」

「あのー…離してくれませんか?」

沖田「何がでィ?」

「いや、えっと…」

朝起きた時からずっといて、
台所、廊下、部屋、トイレの前(これは変態ですよね)
ずっとずっと、ついてくる沖田
むしろ、憑いてきてる。

「…何か、あったんですか?」

沖田「─━───…」

沖田が重い口を開こうとした、その時

土方「桜、客だ」

どこからともなく現れた土方によって再び閉じた

「お客さんですか?すぐ準備しますねっ!」

パタパタパタパタ…

控えめの足音が聞こえなくなり、土方が口を開く

土方「あんまガキ臭ぇ事すんなよ」

少々ドスの効いた声、沖田は無表情のまま

沖田「何の事ですかィ?」

土方「・・・・・・」

*

さて、そんな事は知らずに桜はいそいそと
客間へ向かっていた

そこには、見慣れた銀色の頭

銀時「お、きたきた!久しぶりだな、桜」

手をひらひらと振る銀時の隣に、またまた見慣れた頭が…

「銀さん…と楓君!?」

楓「おう、昨日ぶりやな 桜」

「ど、そうしたの?突然」

銀時「いやーっ!それが道でこの
楓太郎君と会って、桜の友達って言ってたからねぇ〜」

楓「楓な。
そうそう!んで、この銀色と意気投合してなぁーっ」

「へ、へぇー…」

*

夕日も沈み、一番星、二番星と星がキラついている空の下

「今日は久しぶりにお話できて楽しかったです」

銀時「おう、っていうかそんなに、かたくならなくていーって!」

楓「せや!!こんな銀色に気ぃ使う必要なんてないで!」

銀時「ほぉーう、言ってくれるねぇ。楓太郎君」

楓「せやから楓やて」

兄弟のような会話をしながら帰って行く銀時と楓を見送り
桜が戻ろうとしたその時…

「あれ?・・・沖田さん?」

薄笑いをうかべ、月夜に照らされ
その姿は妖艶、と言うべきだろうか。

沖田「どうしたんでィ?そんなにじっと見て、見惚れていたかィ」

「え、あ!綺麗…いや、なんでもないです!
  どうされたんですか?」

沖田「迎えに、見送りは結構だが帰りの事は何も考えてなかったのかィ?」

「あ・・・」

見送りしていたつもりが、いつの間にかずいぶん遠くまで来ている
月明かりしかない中、女性が一人で帰るのは危険としかいえないだろう。

「ありがとうございます」

そういって、相変わらず無邪気に笑う桜を見て沖田の表情が変わる

沖田「・・・旦那とあのガキんちょとの雑談は楽しかったかィ?」

「え?はい、楽しかったですよ」

沖田「ふーん」

心からの微笑み、沖田はかすかに目を細めた

”何かおかしい”桜は思った
朝からずっと憑いていた沖田、おかしな事を聞いてくる沖田

「・・・沖田さん、どうかしたんですか?」

沖田「…」

「朝からずっと変ですよ」

沖田「自分の事には鈍感の癖に、他人の事には鋭いんだな」

「え?」

聞き返した桜の方を向き、沖田が薄く笑う

沖田「昨日、あの楓っつーガキんちょと話してたろ?」

「は、はい」

沖田「んで、今日も話してたろ?」

「はい」

沖田「俺と、いた時よりも楽しそうに」

「・・・え?」

つまり、ヤキモチ ”嫉妬” という感情。
沖田自身は頑張ったほうだと、自分を称えてほしいと思っていた
しかし、残念ながら桜には別の意味で伝わっていた

”そういうことか!”

「そうですか、そうだったんですね…
  すみません沖田さん」

沖田「・・・」

「次に、銀さん達が来たら絶対沖田さんも呼びますね!」

沖田「…は」

「私達ばかりお話していたから、沖田さんが寂しがってる事に
 気づかなくって…     でも、次からはちゃんと沖田さんも土方さんも呼びますね!」

沖田「・・・桜、ちゃんと話聞いてかたィ?」

「はい!もちろんです!!そうですよね、私達ばかりお話したらズルイですよね
沖田さんも楓くんや銀さんとお話したいのに・・・」

ああ、理解してないんだな

沖田は悟った、話は聞いていたが意味を理解していない
むしろ違う意味で受け取っている

クス、と笑い

沖田「たしかに、桜には無理な話だったか…
  まぁ、それでもいいか。会話を邪魔すれば」

「沖田さん?どうしました?」

沖田「いや、なんでも。
               帰るか」

「はい!」

その日はとても綺麗な夜空だった。
月明かりで二人の影がうつし出されていた

続く

またまた楓君お借りしてしまいました><;
しばらくは愛z…友情を深めていきマス
話のリクなどがあったら遠慮なく、気軽に言ってくださいねbb