二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: D.Gray-man † 運命の歯車 † ( No.2 )
- 日時: 2009/11/29 16:40
- 名前: 悠 ◆FXzmrZiArI (ID: w3Re2V0V)
† 第一章「ヴァル」 第十一夜 †
神田とレギの戦闘はまだ続いていた。
神田は“二幻刀”で立ち向かうが、レギの衝撃波には簡単に勝てはしない。
魂狩りから放たれる衝撃波は直線だけではなく、曲がりながらも進んでくる。
「オレの衝撃波、“撃狩”をかわすとは……。なかなかやるな、お前。
でもな。_______かわすだけじゃ意味ねぇぜ?」
「……どういう意味だ?」
「ヒントな。分かると思うがオレは第二解放している」
レギの言うとおり。魂狩りが少しだけ形を変えていた。
鎌の形はそのままだが、捧の刃がついている反対側の先っぽに鎖が伸びていて
トランプのダイヤを細くしたような刃がついていた。
そして、さっきまでなかった淡い光が魂狩りから漏れ出していた。
しばらくすると、
神田の立っている地面の周りの衝撃波で斬られた所からフワッと白いものが出て来た。
それは、人型になり神田の周りをグルグルと回りながら近づいてくる。
神田は素早く、高くジャンプしてその場を離れる。
そのフワフワとした得体の知れないものは、
神田を探すようにうねうねと回り始める。
「何だ……?これは、一体……?」
二人の戦いを見ていたアレンたちも白いものから遠ざかる。
白いものは、半透明で顔部分のところに目と口らしき穴がある。
空中を飛んで、まるでゴーストのようだ。
「これも魂狩りの能力なんだ。第二解放、“魂の輪(ソウルリング)”。
このゴースト化とした魂に触れれば様々な効果が発動する」
そう言って鎌を水平に構えた。その鎌からもゴースト化とした魂が出てきている。
「人間の壊れた魂(精神)は、お前の動きを止める“鎖連縛(されんばく)”となり、
破壊したAKUMAは、お前に攻撃する“鎖連刀(されんとう)”となる。
ちなみに、魂の輪に捕まらないかぎり意味ないけどな」
鎌を振りながらレギはまた突っ込んできた。
今度は、衝撃波の攻撃ではなく舞うようにしながら。
「こっからが、本番だぜ」
「あの能力、厄介ですね」
「そだな」
「AKUMAも利用するなんて……。やはり、結晶型だからでしょうか?」
「いーや、分かんねぇさ。イノセンスを武器化せずに戦う奴だ。
あいつ自身が、普通とは思わないさ」
アレンとラビが話していると後ろで一瞬光った。
ほんの一秒たらずの事で、本当に光ったかどうか分からなかった。
第一後ろは壁だ。さっきのホールみたいな部屋の中じゃないのに。
_______________なぜ?
二人の頭の中に疑問が浮かんだ。
不思議に思い、二人で頷き合ってから後ろを見た。
「_____!!!」
「……あ、アレン。見間違いじゃねぇよな?」
「み、見間違いじゃないでしょう。第一、目の前にあるんですから」
目の前に現れたのブラックホールのような黒い大きな穴。
穴の先は、真っ暗すぎてよく分からない。
驚きのあまり、そこで腰を抜かしていた二人は慌ててその場を離れた。
そして、中から人が二人歩いてくるのが確認できた。
途端に辺りに地響きのような、ズンッとした音とともに、
身体全体に重みを感じた。
「________あーあ、あんまりイノセンスのネタバレしないでよ?」
つづく