二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 恋心 【学園アリス】 ( No.11 )
日時: 2010/02/05 21:11
名前: ☆優羅☆ ◆H9l.BTvos (ID: TEtEJYHD)

———2年前———

〔亜柚梨9歳、初等部A組〕

「お前、宝石出せるんだって??」

「アリス、使えよ。」

「アリス、つかわねぇと……どーなるかわかってるよな??」

当時、(今もだけど……)私のアリスは珍しくて、よく中等部の悪い人たちに脅されてた。

「……や、やめてください……アリス、なんか……使いません!!」

私はその時すでにアリスをコントロール(力を制御)することが出来た。

いつもなら、私は案外運動神経がいいので逃げるんだけど……今回は追い詰められてしまった。

「へ〜……でも、ど〜するの??逃げられないよ〜??」

「ここは人通りも少ないから助けもこないよ〜??」

「早くアリス使おうよ!!お・チ・ビ・ちゃん♪」

中等部の悪い人たちはジリジリと私に迫ってくる。

だけど、私は絶対に渡さないと心に決めていたので怯まなかった。

「こいつ……意地でも渡さない気だな……こっちが下手に出でりゃいい気になりやがって……」

中等部の悪い人たちの中の一人が怒って私の首を絞めようと手を伸ばした……

その時……

「……うっせぇ……年上が年下相手にまぢになってんじゃねぇよ……」

棗が木の上から怒ったような声を出した。

「なんだ!?!?誰だ!?!?」

「どっから声が……」

「…………」

中等部の悪い人たちは棗が木の上にいるのに気づいてないらしい。

「ココだ。ばっかじゃねぇか??お前ら。」

棗はトンッと木の上から降りてきた。

「あっ!!お、お前は……」

「初等部で唯一幹部生の……日向 棗か!?!?」

「なんで……お前が……」

そういえば……なぜ、こんなに棗が有名かってことを言い忘れてた。

それはご存知の通り、棗は顔がカッコイイってこともあり、有名(人気)でもあるんだけど……

憎まれたりもする(主に中等部男子)。

その理由は棗が“スペシャル”だからである。

“スペシャル”とは何か。それはこのアリス学園には“星階級”と呼ばれるものがあり

日ごろの行いやお小遣いに影響してくる。

いわば、自分のレベルみたいなものだ。

“星階級”には下から星なし、シングル、ダブル、トリプル、スペシャルとランクがある。

お小遣いは、星なし:500円、シングル:3000円、ダブル:5000円、トリプル:10000円、

スペシャル:30000円となる。

それで、棗は中等部でもほとんどなれない“スペシャル(幹部生)”なのだ。

だから、部屋も凄く広くて、ご飯も凄く豪華なのだ。

「……人が気持ちよく眠ってるのに……邪魔すんじゃねぇ!!」

棗は眠りを妨げられたことにそーとう怒ってるらしい……

「はっ!!知ったことか!!」

「ほんとだよなっ!!俺らはお前よりこの子とお話しすんだよっ!!」

「行こうぜぇ〜!!」

中等部の悪い人たちが私を連れて行こうとした。

ボボボッッッッ

棗が使ったアリスの火が私を除く中等部の悪い人たちの周りを囲んだ。

「うぉ!?!?」

「危ねっ!!」

「あっちぃ〜!!」

中等部の悪い人たちは突然のことに驚いていた。

「……行くぞっ!!」

棗はそう言って、私の手を引っ張った。

「わっ!!」

私は一瞬よろけたが、すぐに体勢を立て直して棗について行った。

背後で中等部の悪い人たちの声がしたが、しだいに遠のいていった。

何処行くんだろ……

しばらく走って、着いたのは……初等部校舎の裏だった。

「……ここまでこれば大丈夫だろ……」

「……あ、ありがとう……」

私は緊張しながらお礼を言った。

「……別に……お前の為じゃねぇ……」

棗はそっけなく言った。

「そ、そっか……」

私がそう言うと、棗はサッサと何処かへ行ってしまった。

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