二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 恋心 【学園アリス】 ( No.15 )
日時: 2010/02/05 21:31
名前: ☆優羅☆ ◆cfu/2Yxj$T (ID: TEtEJYHD)

「あんた、『俺が迎えに行く!!』っていつにもまして張り切ってたと思ったら……

遅れてくるってどーゆうつもり!!」

美咲先輩は凄い怒っている。

「……す、すいません……」

お兄ちゃんは美咲先輩には弱い。だから、すぐに謝った。

「よろしい!!」

美咲先輩はそう言いながら、ドカッと椅子に座った。

「あ〜らら……派手にやられたな……風峨!!」

私の後ろからひょっこり現れたのは翼先輩こと安藤 翼 ANDOU TSUBASA。

翼先輩は影使いのアリスの持ち主。影を自由自在に操ることが出来る。

学年は中等部で結構モテる。

男子には恨まれることが多い。

翼先輩は美咲先輩が好きみたいだけど美咲先輩にはいつも思いが通じなくて

よく皆にからかわれたり、傷をえぐられたりする。

「うるせ〜よ……」

お兄ちゃんと翼先輩は案外(いやかなり!?!?)仲が良い。

「つ、翼せんぱ〜い!!」

蜜柑が翼先輩に抱きついて行った。

「おっ!!蜜柑!!」

翼先輩も蜜柑を受け止める。

私はそれを見てお兄ちゃんを見た。

お兄ちゃんは悔しそうに顔を歪めていた。

私はそんなお兄ちゃんを見て笑っちゃいけないんだろうけど、こっそり笑っていた。

「こらこらこら!!いつまで抱きついてんだ!!このエロハゲ(影)が!!」

翼先輩をバシッと叩いたのは殿先輩こと殿内 明良 TONOUCHI AKIRA。

増幅のアリスの持ち主。

他人のアリスのパワーを増幅させることが出来る。

学年は高等部で無類の女好き。

昔、蜜柑を口説いたこともある。

口説かれたことすら蜜柑は分かってないのだが……

「何だよ!!バカ殿!!」

翼先輩は殿先輩に憎まれ口を叩いた。

「あんだとっ!!もっぺん言ってみろ!!」

殿先輩はキレて翼先輩の頭を拳骨でグリグリした。

「いててて……すいません!!」

翼先輩は痛そうに顔を歪めながら謝った。

「それでよし!!」

殿先輩はそう言って私のところへ寄ってきた。

「おっ!!亜柚梨!!久しぶり〜!!」

殿先輩は『抱きついておいで』とでも言うように手を広げた。

「お久しぶりです。殿先輩!!」

私はニコッと笑ってワザと引っかからなかった。

「あれ〜??久しぶりの抱擁は??ハ〜グっ!!」

殿先輩はそう言って私を無理やり抱きしめようとした。

バンッ!!

私がかわそうと後ろに下がったとき、もの凄い勢いでドアを蹴り飛ばす音が聞こえた。

驚いて振り返ると、棗とルカくん、それと蛍が居た。

棗が先頭にいることから、ドアは棗が蹴り飛ばしたようだ。

「おいおいおい……普通に入ってこれんのかい!!」

翼先輩が突っ込んだ。

「うるせぇ、マゲ!!」

「そうよ、ハゲ……」

「そ、そうだぞ……か、カゲ??」

3人が翼先輩に言った。

翼先輩は『え……』と呟いた。

「で……なんか用があったんだろ??」

お兄ちゃんは棗にあえて優しく問いかけた。

「あ??誰だ……てめぇ……」

棗はお兄ちゃんを見るなり、ギンッと鋭く睨みつけながら言った。

「俺??俺は達瀬 風峨。亜柚梨のにーちゃん!!」

お兄ちゃんは少し(いや大分)ムカついていたようだったが、つとめて冷静かつにこやかに言った。

「…………」

棗はそんなお兄ちゃんを無視して翼先輩の方へ向かった。

「……こんにちは……」

蛍は無表情で挨拶してから、棗の元へ行った。

「……どーも……」

ルカくんは少し申し訳なさそうに挨拶してからそそくさと蛍の後へついていった。