二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 恋心 【学園アリス】 ( No.29 )
日時: 2010/01/07 14:59
名前: 優羅 ◆YAdq/86X$o (ID: TEtEJYHD)
参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel3/index.php?mode=view&no=14130

俺が聞いた話では昔、1人の生徒———それもまだ幼い、3歳の子が“影牢”へ連れ去られた。

そして“幽閉”されたまま———“死体”で見つかったんだってよ。

だから、その事件があった日から、生徒はそこには近づいちゃいけないと言われているんだ。

だけど、ここ最近……そこの“影牢”の“牢屋”が増えたらしくて誰かが“他人の大切な人”を

連れ去って幽閉する……らしい。そしてその幽閉されたヤツを助け出す方法はただ一つ……

“影牢”の中は光も何もない暗い場所なんだけど、なぜだか“影”がある。

だから“影使いのアリス”を持っているヤツと一緒に行くと大分有利。

実際に昔、その方法で“大切な人”を助け出した人が居るらしいんだ。

「まっ……噂だけどな、あくまで。」

殿先輩は全て話し終えるとホッと息をついた。

殿先輩はなんだか清々しい顔をしている(ように見える)。

私や蜜柑は殿先輩の話を聞いて青ざめているというのに。

「……ん??どーした??」

殿先輩は二カッと爽やかな笑顔を私と蜜柑に向けた。

「……と、殿先輩……こ、怖すぎやぁぁ〜〜!!」

蜜柑が瞳にいっぱいの涙を浮かべてヘタヘタと床に座り込んだ。

「ほ、ホントです・・・」

私も蜜柑と同じくヘタヘタと床に座り込んだ。

「ハッハハ!!」

殿先輩は豪快に笑った。

「笑ってる場合じゃねぇだろ!!殿!!早く行かねぇと!!」

翼先輩は慌てて椅子から立ち上がった。

「あぁ……!!棗、お前も行くだろ!!」

殿先輩も翼先輩の言葉にのんびりしてる場合じゃないと思ったらしく、慌てて椅子から立ち上がった。

「……当たり前だ……」

棗はフンッと言って、椅子から立った。

「…………」

殿先輩は何か言いたげだったが、黙っていた。

「……よし!!じゃ、行くぞっ!!……ってちょっと待ったぁぁ〜〜!!」

翼先輩は皆に掛け声をかけた……と思ったら止まった。

「お前らも行く気だろ!!」

翼先輩はコソコソしている蛍とルカ、そして蜜柑に向かって指を差した。