二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: BLEACH 零を背負う者 ( No.24 )
日時: 2009/12/05 20:25
名前: 湯山 アヤカ (ID: VTrHJ6VV)

24 終わりの始まり
  舞奈 視点

 「泉 珠、朽木家は藤原家の者と手を組み、瀞霊廷を滅ぼそうとしている。そのため、我らはこうすることに決めた。朽木家を全滅させる。その任務を零番隊にまかせる」

 四十六室に着くと、そう告げられた。

 朽木家を全滅…?それって、兄様を殺せって事だよね……?しかも、あたしの手で……

 「ちょっと待って下さい!! それは間違いです。藤原家は確かに、瀞霊廷を滅ぼそうとしていますが、朽木家が何も関係ありませんっ!!! だから———」

 「反論は許されぬ」

 「任命をまっとうせよ」

 「それが、掟だ」

 「破る事は許されぬ」

 色々な方向から、声が伝わってくる。

 こ、こんなの、おかしいよ…なんで? なんでこうなるの?

 ふと、別の疑問が、頭の中に浮び上がった。

 なんで、藤原家の目的が四十六室にバレたの?藤原 るかがこんなヘマをするわけないし……砕蜂も、あたしが内緒で頼んだんだから、上にはバレないように、やってくれたはず……

 『おたくは、これから地獄を見るわ』

 藤原の言葉がよみがえる。

 そうか…そういう事だったんだ……

 あいつは、藤原 るかはわざと情報ををもらしたんだ。あたしを、苦しめるために。

 でも、なんで?

 「兄様を殺す位なら、あたしは零番隊の隊長をやめる!」

 思わず、そう叫んだ。また、各方向から声がする。

 「それは、許されぬ」

 「朽木 舞奈は死んだ」

 「お前は泉 珠だ」

 もう、何を言ってもダメだ…

 そっさに、そう感じた。四十六室は、きっと自分達の判断を変えてはくれない……

 「もし、あたしが今回の仕事は受け付けないと言ったら、どうしますか?」

 「その時は、隊全員に責任を取ってもらう」

 こんな自己中な事で、みんなを巻き込むわけには行かない。

 「いつ、実施しますか?」

 「今晩だ」

 あたしは一礼すると、薄暗いそこを後にした。

 
 外に出ると、眩しい光にあたしは思わず手をかざした。