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「ぉ…前…」

杏は綱手を睨む。

「そろそろ姿を見せたらどうだ…?」
「まだ言うか…」
「私は…お前などに負けない」
「何だと…?!」
「負けるわけにはいかないのだ…」
「…」
「早く…元の姿に戻れ」
「何だ「早く!」
「…ちっ」
「！」
「たいちょ…ぅ…」
「雛森っ!」

結界が雛森の血で染まる。
それと同時に綱手の姿をした人の本当の姿が見える。

「お前…やはり…」
「えぇ、まだ覚えてたのね」
「…希波留…」
「杏…久しぶりね」
「何で…来たのよ…」
「連れ戻そうと思って」
「言ったはずよ?帰らないって」
「なんですっ…「それに…」
「雛森を、どうしてくれるの?」
「それは…」
「とにかく、私を連れ戻そうとするんだったら」
「だったら…?」
「アナタを殺すまでよ」

サッと雛森のいる結界に入る杏。
雛森の頬に触れる。

「雛森…」
「たいちょ…う、すいま…せ…ん。はぁ…はぁ…」
「大丈夫、待ってて。」
「…す…いませ…ん」
「大丈夫」

そう言って微笑む杏。