二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: イナズマイレブン〜大江戸イレブン! ( No.43 )
- 日時: 2010/07/19 10:30
- 名前: ゆうちゃん (ID: 66DLVFTN)
第十一話『使命』
待っていたのは、想像もつかない光景だった。
風丸より、街の様子を見るように任された源田、円堂、ヒロト、マッハ、宮坂、南雲、涼野は思わず立ち尽くした。
佐久間が木にもたれ、ぐったりとしていた。
「「師匠ーーーーーっ!」」
宮坂とマッハが佐久間にかけより、抱きかかえた。
「………おま……えら、か」
「なにやってんだよ、エロ法師!!ばか!僕らになんも言わないで!!!!」
宮坂がわめく。
しかし、そういいながらも言葉とはうらはらに、頬には涙が伝っていた。
「エロじゃ……ねぇよ」
佐久間はたれていた腕をゆっくりとあげ、宮坂の頭にのせた。
佐久間もまた言葉とは違い、笑っていた。
「師匠……お怪我を……?」
腕を上げたときに傷が開いたのだろう。
肩口から、血がにじんでいた。
よく見れば、自分の手が真っ赤だった。
あちこちから出血しているらしい。
「佐久間、なにがあったんだ?」
源田が問いかけた。
「……一応、傷つける位はできたんだけどな……」
佐久間は言った。
話によれば佐久間は黒い忍と対峙したらしい。
はじめはどちらも互角だったが、途中でヒロトと同じ服装をした、緑の髪のサムライが相手の助太刀に来たらしい。
二対一となっては、戦えず、こうなってしまったのだという。
「待ってくれ」
ヒロトがさえぎった。
佐久間が顔を上げた。出血量が多かったのか、血の気が無い。
「俺と同じ格好のサムライだよね?……何か、言ってなかったかい?」
佐久間は思い出すように空を見上げた。
「……さぁ……。俺も意識がほとんど無かったからな…………」
「……そうか」
ヒロトはがっかりする。
「……けど、俺が斬られたあたりで、黒い奴に『作戦は滞りなく、進行させろ』って」
「……作戦」
ヒロトは腕を組み、考えた。
そして、ひらめいたように手を打つ。
「……」
「どうした、ヒロト?」
円堂が言った。
「……シャドウくんと、緑川に会ったんだね?佐久間」
佐久間は頷いた。
「あぁ……、何で知ってる?」
「向こうの国じゃ、有名だしね。……俺の部下でもあったから。……こちらとしては、君が彼らを知ってるのも意外だけどね…………」
佐久間ははっとして、口をつぐんだ。
「……どこまで知ってるんだい?君の目的は??なぜ大江戸に来た???」
ヒロトの目がすっと細められた。
「……佐久間、君は…………」