二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: イナズマイレブン〜大江戸イレブン! ( No.83 )
- 日時: 2010/12/24 20:46
- 名前: ゆうちゃん (ID: 66DLVFTN)
- 参照: http://monocro39.blog109.fc2.com/
番外短編:『クリスマスパーティー兼忘年会』
(注:本編とは全く関係ないです)
十二月二十四日。聖夜の夜。
円堂たち大江戸見廻り組と+@のメンバー達は、大江戸城の客間に集まっていた。
円堂「めでたく……」
風丸「なんと……」
ヒロト「申し遅れましたが……」
三人「スレ立てから、一年が経過しました!!」
豪炎寺「なんというか、よく消えなかったな……」
夕香「それは禁句でしょ、お兄ちゃん」
一年のご愛顧ありがとうございました。
引き続き、来年もよろしくお願いいたします。
ちゃぶ台をかこんで大江戸の面々は忘年会をはじめた。
円堂は相変わらず出されたお菓子類全てを食べつくそうと、必死になって食べている。二人の悪がきもまた、親分の真似をしてケーキをワンホールたべつくそうとしていた。
「いいかげんにしなさい」
そう言って、風丸は三人の手を扇子でぴしゃりと叩いた。
「ふめぇ(うめぇ)」
円堂はお構いなしに食べ続ける……さておき。
「今年も終わりか」
ぽつりとそれらしい言葉をつぶやいたのは佐久間だった。
「ですね。短いような、長いような」
「老けたよねー、色気もなくなってきたよねー、エロ法師」
ごつん。
いらないことを言う宮坂を法師はなぐった。
「いやいや、歳をかさねても佐久間はい」
ごつん。
源田も殴られた。
「茂人、おいで」
風丸は天井に向かって声をかけた。すると、どこからともなく茂人が降りてきた。
「よろしいのですか」
「あぁ、せっかくなんだ。みんなで楽しもう」
「俺達もまざるぞ」
戸を開けて入ってきたのは緑川とシャドウだった。
「でたな、常習犯!」
腕まくりをした南雲と涼野は飛び掛らんばかり。
「いや、俺が呼んだんだ」
風丸は手を振り、飛び掛ろうとした二人を座らせた。緑川に正面に座られたヒロトは顔を引きつらせる。座敷の隅にあぐらをかいていたエロ法……佐久間はシャドウと目が合い火花が散る。二人の登場によって場の空気は重くなった。
「まぁ、今日くらいは俺達も戦う気はないので……『昨日の敵は今日の友』っていうね」
緑川はそういって帯刀や懐刀やらを戸の方に置く。シャドウもそれに習って武器を戸の方に置いた。
「どうせ、明日になったらまた敵ですけどね」
佐久間に怪我を負わせたシャドウに対してマッハは怒りを覚えていた。
「まぁまぁ」
場を和ませたのは円堂だった。
頬がリスみたいに膨らんでいた。どれだけ詰め込んだのか。
「ひょうふふらひは、ひんはははひょふひようへ。はいへんははは」
円堂の姿に風丸は顔をしかめた。袂から扇子を出そうとして、あわてて南雲と涼野がおさえる。かわりに茂人がぽつり。
「きたねぇ」
……し————ん
「今日くらいは仲良くしようってさ」
ヒロトが代役として話した。
「なんで分かるんだよ!?」
思わず突っ込む一同。
普段は気の合わない人と人。
同じ部屋でテーブルを囲んで仲良く話す。
『昨日の敵は今日の友』
いつかこんな風に笑いあえる日は来るのだろうか。
佐久間は一人、みんなの背中を眺めながら思った。
「師匠!」
「エロ法師!全部食っちゃうよ」
振り返って自分を招くマッハと宮坂に「エロじゃねえっての」と苦笑して「おう」一言応えた。
持っていた杖を置き、二人の間に入ってお茶に手を伸ばす。
——————こんな日もいいかもしれない。
みんなで談笑しながら、大江戸イレブン一同は、今年一年を締めくくるのだった。
そんな一同を外から見る影が三つ。
「あれが円堂守————」
背の高い一人がつぶやいた。
佐久間と同じくだらしない着こなしの少年だった。
「どうします?」
髪の長い少年が尋ねる。
「どうするも何も……」
変わりにぼさぼさ頭の黒髪をかきながら別の少年が言った。
「そうだな、まずは……」
背の高い少年が言う。そして三人声をそろえて叫んだ。
「さっむーーーーーーーーーーーい!!!!!!!!」
冬の風が三人に吹き付ける。
「くっそ、覚えてろ!来年はそのあったかい部屋に入ってやる!!」
そう言って捨て台詞を残して三人は宵闇のなかへ走り去って行った。