二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: バスターズ 幻想の王 第六話更新 コメしてえぇぇぇぇ!! ( No.25 )
日時: 2010/09/29 19:06
名前: 風 (ID: OK7TThtZ)

レッドへ
何時も着てくれて有難う^^
うっ,Dグレも書いてるよぉ(苦笑
宜しく^^ラビ君も結構出る予定!(←レッドはラビ好きだよね?僕はそれ程じゃないけど…


ヴァンデルバスター
幻想の王


第一章:桜舞う国で
第七話「絶望の逃走 Part7(現実を見ろ)」

ハッハッハッハッハッハ____


息も絶え絶えに彼は恐怖と死の足音を振り払おうという意思で乳酸漬けの足を動かしていた。
遺跡の中は壊れた外観と違い存外に広い。奥行きが有りまた,地下高層が幾重にも続いていた。
彼は其れを虱潰しに然し,人の体温を感じる火の上位天撃「篝火の夢葵」を発動し探す。
探し続けて一時間,恐らくアーサー達も相当困窮しているだろう。
ようやく,反応が有り期待と恐怖で其処を見る。
体温を持った存在なら何でも反応するのでモンスターなどの可能性も無い訳ではない。


然し,其処には壁を背に眠るシュバルツが居た。

「居た!!」
「ん?」

大声で叫ぶ男にしては少々甲高い声に驚きシュバルツはノロノロと目を覚ます。
此処には自分以外誰も居ないはずで人は気味悪がって誰も寄らない筈…
そう思いぼやけた視界を少しずつ成らして行く。焦点が次第に合さりボヤけた輪郭が姿を表す。
知っている姿だ。然し唯単に顔を知っている程度でこんな所まで態々来られる程の関係ではない。


《ダイッチ・ケンプファーとか言ったか?》

少し前のある戦士団との会話,詰りは名乗り合いを思い出し逡巡する。
息も絶え絶えで苦しそうだ。それに,妙に深刻そうな表情をしている。


「どうした,深刻そうな顔だな」
ダイッチは荒れる息を整えて少し考えて言う。

「アーサーさんが君に用があるって…」
「………何故だ?初対面の俺に…そもそもそんなに息を切らせて深刻そうに言う事か?」


その時,ダイッチは自分がどれ程思いつめた表情をしていたのかと言うことを始めて考える。
顔に出やすいダイッチは一瞬嫌気が差したような苦い顔をする。
然し,それを緊急事態だと一瞬で噛み殺し少し強引に捲し立てる。


「頼む!僕はアーサーさんの言う事を絶対に聞かないと行けない立場なんだ。
手持ち無沙汰で帰ったら………やばい」

額に汗を滲ませヤバイと言う言葉を強調する。
シュバルツは明らかに先程会ったアーサーがその様な男ではない事を見抜いた上で言う。


「分った」


切羽詰っている状況なのが見て取れる。
アーサーやあの女性は確実に自らより上段の者だ。
それほどヤバイと言う事は自分などが行って何か変化が有るとは思えない。
然し,事の真実も確かめずに人の言葉を無碍にして断り悪い結果を招くのも寝覚めは悪い。


《良かった___警戒心の強そうな人だし…他人との関係を拒むような雰囲気だったから》

一方,ダイッチは無き脅しが決まって安心して胸を撫で下ろしていた。
彼自身,冷然とした遠くを見るような瞳で如何にバスターが人助けを心情をしていると言っても,
簡単には動いてくれ無そうなのは明白だったからだ。


「安心している場合か?」
「うん…行こう」


シュバルツに促されダイッチは歩みだす。
道は覚えて居ないが目印は着けた。戻りは速い筈だと「先導する」と言って走り始める。


一方____

その頃,アーサーとフルニールはランラシャの硬い鎧を攻略できずに苦しんでいた。

ガキンガキィン…

バッ…

「硬さだけじゃねぇぞ…」
『くっ!回避できん!!」



                     「冥撃の爆炎!」



ドドドドドドドドド
「天撃の衝突」


ドッ


剣と剣を交えながらアーサーの攻撃を回避しランラシャは懐に入り冥撃を放つ。
アーサーは何をしても交わせない間合い。攻撃が入ったとランラシャは笑みを浮かべる。
その瞬間,フルニールの風がアーサーを吹き飛ばしランラシャの冥撃の直撃を避ける。


「ホォ,中々思い切りの良い…」
「天撃の水切斬!」

グルグルグル…

アーサーは超圧縮した水の刃を武器に纏わり着かせる天撃を使い攻撃力の底上げをする。
そして,攻撃するがそれは片腕で止められ逆にボディーにブローを入れられる。


ゴッ

「カハァ…」
「アーサー!!」


「姉ちゃん…自分の心配をしな!!冥撃の雷槍!」


ビュビュビュッ…
「ちぃ!天撃の青盾」


ボゴォ…

ランラシャの高速で射出される槍をアーサーに気を取られた事もあり
かわせないフルニールは上位防御天撃で何とか防ぐ。
防御力だけではない速度や冥撃も兼ね備えた強敵で有る事を理解する。
それから数分が経つ。理解してから数分,アーサーもフルニールも上位天撃を放っている。
然し,敵は鉄壁の防御力と強力の冥撃の防護壁で其れを防いでいた。
天撃と武器では手に負えない相手と悟り始める。




「現実を見ろよ………お前等,才牙も使わないで甞めてんのか?」

上から目線でランラシャは言う。


「うっさいわね!才牙出したら…あんたがやばくなるわよ!?」
「ふっ,弱い獣を倒すのは趣味じゃねぇ…全力の敵を叩きのめす…」


「アーサー…」
「あぁ,才牙を出すしかなさそうだ…」


アーサーはフルニールを一度見つめ嘆息して力を一点に集中し始める。
フルニールは一方嬉々として今迄我慢していた物を吐き出せるといった風情。
彼女はアーサーの愛人でも有って彼を立てる事に務めている。

ポゥッ…

胸の辺りが光り輝く。
命の光を捻出するバスター最高の武器才牙の光だ。

ドドドドドドドドドド…


「ふふっ,才牙とか久し振りだぜ」



ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ…


「そんなに珍しいか…是で最後だ」

アーサーはランラシャの言葉に反応してそう言う。
発動時の力の奔流で迸った嵐の様な衝撃が巻き上げた砂塵の中から姿が現れる。

アーサーが片手に持つは日本刀の様な細身の青の刀身の才牙…




「全てを飲み込む大河の龍よ…顕現せよ!」


                         _______リヴァイアサン!!



フルニールが持つは両手に1つずつ装着されたヨーヨーの様な才牙…



「踏み躙れ…見得ざる重圧の嵐よ……顕現せよ!」


                            _____ウィンドヨーヨー…


夫々,自ら達の得意天撃属性から発祥する…フルニールは風,アーサーは水…
共に攻撃力は低い。されど才牙…二人の本気が始まる。


                                   ∞END∞

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