二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: バスターズ 幻想の王 第九話更新 コメしてえぇぇぇぇ!! ( No.32 )
- 日時: 2010/10/29 17:48
- 名前: 風 (ID: FCLyGM6a)
オスカル様へ
何時もコメント下さって有難う御座います^^
私自身書いててノリノリでしたよ♪
名台詞などと言われると凄く嬉しいです!!!
ヴァンデルバスター
幻想の王
第一章:桜舞う国で
第十話「絶望の逃走 Part10(結末)」
シュバルツ達がアーサー達の戦場から立ち退いて十分が過ぎていた。
尚もフルニール及びアーサーと魔人ランラシャの戦いは続いていた。
双方とも力の源泉たる天力と冥力を殆ど使い切り力と力の戦いだ。
正直な話ランラシャに分が有った。魔人と人間では元々根本的に身体能力が違う。
一流バスター二人掛とて魔人の上位一人の戦闘能力には遠く及ばない。
ズザァ…
「そろそろ,結構行ったんじゃないの?」
「そうだな…だが,もう少し稼がねば……ならん」
シュバルツを連れたダイッチがこの戦場の丘の上に現れシュバルツと一悶着したのは彼らは知っていた。
若いだけの実力が高くなるかどうかも不確かな子供を
なぜ此処まで庇い立てするとランラシャは怪訝そうに眉根を潜めながら
二人の隙をついて残り少ない冥力で得意冥撃の雷の冥撃…雷冥の蛇を放つ。
地中を這う鋭い突起状になった物理的攻撃力を持つ雷が襲う。
ドスゥ…
「かはぁっ!」
「フルニール!!」
ドッ
それはフルニールに命中し彼女の腹部を貫通する。
彼女は腹を押え倒れこみ喘ぐ。
「全く,何であんな奴の為に…」
「貴様には分らんさ…フルニール,立てるか?」
「ばっかじゃないの!?こんな位で死んでるようならあたしもうとっくに存在しないよ?」
ハァハァ
ランラシャの質問ににべも無く彼は答えフルニールを介抱する。
その間,ランラシャは唯,無言で見ているだけだった。
アーサーの問いに彼女は軽く嘯く。
決して傷は浅くない筈だがこれ以上の傷を負ったことは彼女は幾らも有るのも事実だった。
彼女が頼もしいのか…女が男より遥かに生命力的に高いのか或いは両方か
状況はそんな事を考える事を許さない筈だが考えてしまう。
「行けるか?」
「行くわよ………お腹の中の赤ちゃん死んじゃったのがショックだけど…
既に生まれて戦士を志した者の命には代えられない」
「そうか——————————」
フルニールの強い瞳にアーサーは心底彼女をパートナーにして良かったと思う。
貫通された腹部の位置から至急付近若しくは子宮…悪くすれば胎児の体にも損傷があるだろう。
彼女の言葉は酷く現実的で胸に刺さる。
然し,生まれてきた若い世代を護る為一緒に奮起しているのもまた事実だ。
「お前等,いったい何なんだ!?お前等人間なんて所詮は利己的な欲望の塊だろうが!!
さっさと逃げれば良いだろうが………格好つけてんじゃねぇよ…気持ち悪ぃ!!」
バッ…
「黙れ」「黙りなさい!」
————————《人間嘗メルナアァ!!!》————————
ランラシャの物言いを全て覆い隠すような声で二人は吼えた。
そして,猛然と向かって行った………戦いの結末はランラシャと彼等しか知らないだろう。
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シュバルツとダイッチは数時間かけて迂回路を歩きハーケンドールのヴァスター協会に到着していた。
其処にはあの時すれ違った大男も居た。どうやらダイッチの知り合いのようだとシュバルツは知る。
「何者だあいつ?」
「アーサー戦士団の雷使い…ドラゴ・ブレードさんです」
「成程知り合いか」
シュバルツの問いに彼は答えシュバルツは納得する。するとそのドラゴが歩み寄ってくる。
「ダイッチ,他の二人は?」
「____途中で魔人に遭遇して………」
ダイッチの苦々しい表情を見てドラゴは冷然と言う。
「気に持つな…あいつ等はお前の為に命をかけることを決めていた」
ドラゴは彼等との思い出の全てを思い出すようにして言った。
ダイッチは「でも」と言及する。其れに対してドラゴは言う。
「………全員共倒れになるよりは余程良かっただろう?
それにアーサー達が死んだとも限らんのだ」
魔人とアーサー達の戦力差は明白だった。
その様な言葉は気休めにもならないとダイッチは思った。
一方,俯く彼を他所にドラゴはシュバルツに目をやる。
「君が,動揺したダイッチを此処まで引き摺って来た…違うか?」
「そうだが…」
「礼を言う……所でひとつ提案が有る。お前,俺達の戦士団に入ってみないか?」
「一人よりは効率的だ」
今回の件で後ろめたい事もある。
恐らくこの豪放で細緻な事に気を留め無そうな見た目の巨漢は予想以上に思慮深い。
多分,シュバルツ自身の中にある薄暗い後ろめたさや損得勘定を見抜いたのだろう。
シュバルツは清算のためにもと重い腰を上げる。
「……リーダーは君にやって貰いたい」
「何故?」
「俺より君の方がリーダーに向いてそうだ」
何故だ?そウ思ったガ無言デ彼は頷く_____
上に立つ事は面倒が増える。
彼としてはやりたくは無いが彼の様な高い見識と実戦経験・実力があるのに
事実此処では圧倒的な実力なのにリーダーを自らに受け渡すと言うのは何かがあるのだ。
彼はそれ以上言及せずその言葉に頷いた。
ダン…
「何じゃ?お早いお帰りじゃったのう?」
「少々事情が変わった…」
「後ろの二人は…」
戦士団登録に来タ—————
「何と!?して何戦士団と……リーダーは!?」
シュバルツの普段からは想像も出来ない言動に老女は驚き口早に喋る。
シュバルツは少し抑揚をつけて言う。
〜シュバルツ戦士団だ〜
と〜…………
何処と無くその様を見るハウスの主は嬉しそうな表情だった。
∞END∞
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