二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

プロローグ ( No.1 )
日時: 2009/12/16 15:22
名前: 藍那 (ID: J3j8HjC2)

 






 ○月×日

 今日は家に柿の木が来た。
 ついでに鳥もたくさん来た。

 
 ○月△日

 今日は・・・特に無かった。
 元気に過ごした。


 ○月○日

 今日は家が焼けた。





 
 「ってはい?」






 先ほどまで誇らしげに立っていた建物は真っ黒になって
 何処か悲しげに見えた。


 
 「やーっちゃったなオイ。おい李沙。
  これ持ってお前銀さんとこ行って来い」
 
 「おい、待てやおっさん。おま、なんでそんなに
  用意周到? 荷物あんならここでいーじゃん」
 
 「ちょ、行って来いっつってんの!
  ほら皆無事だし、ばーちゃん等もう家行っちまったよ」

 「いや家あんのかよ!」

 「じゃ、行ってらっしゃい」

 「スルーすんなや馬鹿ァ!!!」

 「場所はそこにかいてっから」


 
 黒焦げになった家の前に一人残された少女は
 男から渡された紙と鞄を交互に見る。

 小さくため息をつくと鞄を持ち上げ、
 —家を少し蹴ってから、ゆっくりと歩みだした。


 
 
 
 





          ———さァ物語を始めよう