二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 涼宮ハルヒの嫉妬 ( No.14 )
- 日時: 2009/12/18 16:52
- 名前: song (ID: p17IpJNR)
- 参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel3/index.php?mode=view&no=11516
第三話 ウェザー コンディション
「さて、今から行ってもどうせ遅刻だろうし、今日は学校休んでったら?」
親が子に言うセリフかよ……
「俺はよくても、ひよりサンは……」
事故とは言え、巻き込んだのは事実。俺のせいで単位落とすのは忍びない。
「ひよりでいいよ、敬語省けって言ったのキョンじゃない」
含み笑顔でひよりは答えた。
「あぁ、そうだな」
「それと、心配しなくても私は学校に行ってないから大丈夫」
「えぇ !? 」
突然の告白だ。
「でも、その制服は?」
母さんはそうとう動揺しながら聞いた。
「これは……——」
ひよりは言葉に詰まった。
「まぁ、今いっぺんに聞く必要はないさ。落ち着いたらまた色々話そう」
俺は母さんの空気を読まない質問攻め(未遂)からひよりを守った。
「うん……そうしたい」
ひよりも、疲れてはいるようだった。
「そうね」
母さんの承諾を得た後、ひよりは俺の部屋で休むことになった。
今、ドアの閉まる音が一層重く感じられる。
「ふぅ—……」
「疲れているな」
俺はひよりを気にかけ言った。
「そりゃあ、高校一年生の女の子があれだけの距離を歩けばねー」
椅子に座るひよりを見て、俺はどうしても聞きたくなった。
「なぁ、お前さっき学校行ってないって言ったよな……? 」
落ち着いてからと言っても、気になるものは気になる。
「ちょっとワケありで……」
ひよりは少々暗くなって言った。
「…………? 」
当然だが、俺はひよりのことを何一つ知らない。妙な歯がゆさが残る。だからこそ、これ以上踏み込めない状態でもある。
「まぁ、落ち着くまでゆっくりしてけよ」
俺は不明な点を差し引いて言った。誰にでも言いたくないことの一つや二つあってもおかしくはない。
「うん、ありがと……」
ひよりは軽く微笑んで、会釈した。——とその時
「ピピピ ピピピ ピピピ」
俺の携帯から着信音がなった。
「誰だ? こんな時間に……」
俺はソファーの上に転がっている携帯を手に取った。
「もしもし……」
「コラ !!! キョン !!! 今何時だと思ってんの !!! さっさと学校来なさい !!! 」
ハルヒの叫び声が携帯越しに俺の部屋に響いた。
えーと……どう説明すればいいのやら
「ハルヒ、すまんが学校には行けそうにないんだ。理由は出来れば聞かないで欲しいんだが」
俺は後手に回ってハルヒの反応を待った。
「ちょっと! 風邪とかじゃなわよね !? それと、忘れてないでしょうね! 今日は絶対予定空けときなさい !!! 部活終わったら迎えに行くから !!! 」
一際大きな声を出し終えたハルヒは勢いよく電話を切ったようで、「ツーツーツー」という音が静かに聞こえた。
「いけねー……忘れてたぜ」
俺はと言えば、今朝の事件の衝撃のデカさからかそのことをすっかり忘れていた。もし、ハルヒから連絡が来なかったら逆鱗に触れていたことは間違いない。
「……今の何?」
半ば驚きながらひよりは聞いた。
「ん?あぁなんて言うか……」
俺は言葉に詰まった。俺とハルヒの関係についてどう説明すればいい? 誰か教えてくれ。