二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: ひぐらしのなく頃に希【謎殺し編】 ( No.14 )
- 日時: 2009/12/12 18:50
- 名前: 月乃 ◆3txRA5P8CY (ID: gOBbXtG8)
- 参照: なんかコメディになっちゃった...まぁいいんだけど←
04.犬猿の仲
部活が終わり、魅音と詩音とレナと圭一と帰る事になった。もちろん、罰ゲームのメイド服で下校をしていた。
「……ねぇねぇ月乃ちゃん!」
「どうしたの?」
レナがニコニコしながらあたしに話しかけてくる。そういえば、レナは〝かぁいいもの〟をお持ち帰りするって圭一から聞いたけど、レナ自身のほうがかぁいいのになぁ……。
「明日から、一緒に登下校しないっ?」
「登下校? いいの?」
「一人より二人! 二人より、みんなのほうがいいじゃん!」
レナに続いて、魅音もそういう。詩音と圭一もそれに賛成をする。
「……うん、じゃあ明日から一緒に下校しよう!」
「よし、じゃあ8時に待ち合わせ! 遅れたら罰ゲームだよ〜」
魅音がニヤっと笑いながらあたしにそういう。やっぱ寝坊しちゃダメだよね、当たり前だけど。
「じゃあねー!」
魅音と詩音と別れ、レナとも別れる。残りは圭一とあたしだけになった。
「圭一はいいねぇ……」
「ん? 何が?」
「両手に花ってか?」
「……うぇ?」
ああなるほど、圭一は鈍感だ、っとすぐ察知した。恋愛経験豊富なあたしにとってそれはすぐ分かった。
圭一は、頭はいいけどこういうのはダメなんだな。
「……レナと魅音と詩音と梨花ちゃんと沙都子ちゃんと……」
あたしは一人ずつ指で数えていく。相変らず圭一は「?」な顔。
「……5人。5人に囲まれた圭一。つまり5手に花……ねぇ……」
「おいおい、どういう事だよ?」
「なんでもありましぇーん! あ、あたしこっちだから、じゃーねー!」
「おう!」
圭一とも別れ、一人になる。
ひぐらしのなき声が響き渡る。あたしは夕空をじっと見つめる。
「綺麗だなぁ……」
そう呟き、あたしはすぐ走って家に向かった。
「圭一ーここの問題の解き方教えてー」
学校。魅音と詩音とレナと圭一とあたしで問題を解いていたが……あたしは問題につまって圭一から問題を教えてもらっていた。
「……月乃と圭ちゃん仲いいねー」
「え? もしかして魅音、嫉妬ぉ〜?」
「な、違うよ! そんなんじゃ……」
照れる魅音にあたしはからかい続ける。次第にレナと詩音も笑いを堪えていた。
「お姉と圭ちゃんはもう恋人じゃなかったんですかー?」
「し、詩音っ、そんな誤解しないでよ!!」
「誤解? 私は本音を言っただけですけれど?」
「まぁまぁ、あたしが悪かったってー!」
詩音と魅音の言葉の喧嘩(?)にあたしは割り込もうとする。
と、その間に圭一とレナが仲良さそうに喋っていた。まるで恋人のように。
そんな女ったらしの圭一にまた一発殴った。
「月乃ぉぉ! お前ぇのパンチ痛ぇんだよ!!」
「ごっめーん! 手が滑っちゃってさぁ〜」
あたしは沙都子ちゃんみたいに高笑いをする。その光景を見て今度はレナちゃんがあたし達を止めてきた。
「け、圭一君も月乃ちゃんも落ち着こうよ、ね?」
「れ、レナが言うなら……」
レナがそういい、あたしと圭一が声を揃える。すると今度は「同じこと言うなよ!」ともめる。
ダメだ、圭一とは多分一生犬猿の仲だな。
日曜日、部活メンバーと一緒に雛見沢の町を案内してもらうことになった。
そして、古手神社の前で休憩をしていた。
「レナの作ったお弁当だよー! みんないっぱい食べてね〜☆」
「お、お弁当ッ!!」
あたしはすぐ〝お弁当〟ワードに食いつき、レナのお弁当のおかずを次々と食べていく。
「お、美味しい! レナ料理上手だよ!!」
「月乃ちゃん、ありがとう〜」
「おい月乃ぉ! 俺も食うからな! あー! その卵焼きは俺のだ!!」
「レナの卵焼き上手いもん! 食べるし!!」
またまた圭一との喧嘩で、今度はおかずの取り合い。
くだらないことかもしれないけど、なんとしてでもレナの卵焼きは食べたかった。
「あぅあぅー! 喧嘩はダメですよー!」
「は! はにゅ……」
「月乃ぉー!」
ボッと羽入が出てきたが、梨花ちゃんの大声にあたしはビックリする。気がつけば圭一がレナのお弁当のおかずをバクバク食っていた。
「圭一てめぇええええええ!!」
「食ったモン勝ちだ!!」
その後、何度も何度も圭一と喧嘩を続けた。でも、こういう光景が今まで望ましかったんだよね……。
「……圭一と一日中喧嘩してたけど、ずっとあんな風な喧嘩がしてみたかった……っと」
夜、自分の部屋で日記帳にそう書き、布団に向かった。
明日から大変な目にあうとは思わなかった。この時が、最後の幸せだったなんて……。