二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: ひぐらしのなく頃に希 ( No.4 )
- 日時: 2009/12/13 12:39
- 名前: 月乃 ◆3txRA5P8CY (ID: gOBbXtG8)
- 参照: 設定ミスったので7月にしますた←
01.転校生
雛見沢村、人口2000人に満たないこの村に、あたし、夜宮 月乃は引っ越してきた。
新しい家はそんなに大きいわけではないが、今度は自分専用の部屋があって嬉しかった。
そして今は、自分の部屋の整理をしていた。
「…………」
小学校卒業式アルバムを見つめる。今では思い出したくないほど過酷だった小学校。そして中学校で、あたしは両親に対してのストレスをため、生徒に暴力を振るい、近親状態になってた。
結局、この村に引っ越してくるハメになった。
整理を続けていると、お父さんとお母さんとあたしの3人の家族写真が出てきた。
「……っ……」
ポケットから、カッターを出して、カッターはキランと光る。そしてそのカッターで、お父さんとあたしの間を切った。
なぜなら、今では〝お父さん〟と呼びたくない〝お父さん〟だった。暴力を振るい、あたしの人生を変えたお父さんが憎かった。
「……忘れよう」
あたしはそう呟き、部屋の整理を再開した。
すべてが片付け終わる頃には、もう夕方だった。今は7月。ひぐらしのなく声が聞こえてきた。
「……もうそんな時期かぁ……」
入学したのは4月。3ヶ月ちょっとですぐ引っ越してしまうなんて……少し悲しかった。
でも、ソレと同時に、新しい友達が出来るかなー、とかも考えていた。
明日から学校。たしか一クラスしかなくて、学年もバラバラで、15人くらいって聞いた。しかも同じ学年の人がいないらしい。それはちょっと悲しかった。
でも、自分に自身を持ち、部屋で自己紹介の練習などを小声でした。
時が過ぎるのはとても早い。あっという間に次の日になった。初日だから気合が入るのか、6時に起きた。
前の学校の制服は、リボンがない上にスカートが長いので、正直気に入らなかった。けど、今思えばこの制服で学校に登校したなぁって思い出もあった。
7時30分には準備万端だった。少し早くに出ようと、あたしはお母さんと一緒に学校に向かった。
意外に思ったより学校が広く感じた。お母さんと一緒に職員室へ向かった。
「よろしくお願いします!」
先生は〝知恵留美子〟と言う先生で、優しそうな先生だった。が、なぜかカレーを食べていた。
「そろそろ生徒が登校してきますので、職員室で待っててくださいね」
知恵先生はそう言って、あたしは30分くらい職員室に居た。そして知恵先生は一度職員室に戻ってきて、あたしと一緒に教室に前に行った。
緊張が止まらない。でも、昨日自己紹介は何度も練習した。だからきっと大丈夫。
「今日は転校生が来ます!」
知恵先生がそう言うと、クラスはざわめきだした。中にはどんな人がいるのだろうとか、そういうドキドキとワクワク感があった。
あたしはゆっくりドアを開け、とりあえずチラッと辺りを見わたす。少し緊張感が溢れる。
「転校生の、夜宮 月乃さんです!」
言うんだっ……そう思ったあたしだったが。
「夜宮 月乃です。よろしくお願いしまっ」
〝す〟を言う直前に勘でしまった。いつも肝心な時に滑舌が悪すぎる。運悪すぎだー! と思った。
「……じゃあ、後ろの空いてる席にどうぞ!」
知恵先生がそう言って、あたしは後ろに向かった。隣は緑色の髪でポニーテール(?)をしている女の子だった。
「…………」
少し人見知りなあたしはその子をなかなか見れなかった。しかし……。
「……ねぇねぇ、月乃って子!」
「はっ!」
我に返ったときは、隣の女の子があたしの顔を覗き込んでいた。あたしは少しながら戸惑う。
「おじさんは園崎 魅音って言うんだ! で、こっちが双子の妹の詩音!」
「詩音です、よろしくお願いします」
一気に双子の二人があたしに自己紹介をした。魅音ちゃんと詩音ちゃん。二人は性格が反対だってすぐ分かった。
「よ、よろしくお願いしますっ」
惨劇の始まり————。