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二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: しゅごキャラ×鋼の錬金術師 *amuの旅* ( No.13 )
- 日時: 2009/12/22 16:07
- 名前: ルミカ ◆rbfwpZl7v6 (ID: 2zWb1M7c)
「これって……」
あむは地面にしゃがみこんだ。そしてまさかと思いつつ黒い物体の上にある砂を手で払っていく。日光に長く当たっている砂はとても熱く、焼けたフライパンに手を突っ込んでいる気分だ。しかし熱さに耐えながら、あむは砂をはたいて行った。
「あむちゃん! これって学校の鞄だよね?」
砂まみれになっているのは、あむが通学用に使っている鞄であった。中学生が通学に使うような、スクールバッグである。
ある程度の砂が取れた所で、あむは鞄を持ちあげて見る。昨日何も入れていないはずなのに、ずっしりとした重い感触がする。
「なんで重いんだろ」
鞄を地面にいったん下ろし、開けてみる。と、そこには様々なものが収められていた。水が入ったペットボトルが数本とそれと同じ大きさの銀の缶。外には”携帯食料”とプリントされたラベルが貼られている。それらが鞄の中に入るだけ入れられていた。隙間なくびっちりときれいに揃えられていた。
「え? こんなのあたし入れてない。もしかしてこれが夢で言っていた準備ってやつかな?」
タダの夢はいよいよ現実味を帯びてきた。どうやら立ち止まっていることは許されないようだ。
「たすけて、あの世界を……」
あむは夢の言葉をなんとなく呟いてみた。その言葉の主の真意はまだわからない。でも、何か理由があって助けを求めてきたのだ。どっちにしろそいつを捕まえないとモトの世界に戻ることも出来ないことは目に見えている。
「ラン、いこっか」
「どこに?」
「あそこ」
あむが砂漠の向こう側をまっすぐ指差した。そこには小さく、黒い四角の集まりがうっすらと見えている。
〜つづく〜
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