二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 銀魂 〜楽しみは多い方が良い〜  ( No.183 )
日時: 2010/02/19 16:39
名前: 藤崎パン ◆i9wQCXHO3o (ID: OhjxYZN.)
参照: やっと桂を小説に出せた!! もう今なら……鳥になれるb 別PCより


第49訓  〜どんな人間でも、心配してくれる人はちゃんといる〜

* 真選組屯所 応接室前

「オイ川島」

「なんスか土方さん」

土方は煙草を口にくわえながら川島に話しかける。

「てめー、制服は?」

「おいてきやした。」

「はァ?」

「部屋に置いてきたっつってんだろニコ中」

「黙れ依存症」

「ま、俺の客なんてロクな奴じゃねーですよ」

「いや、女だぞ、客」

「大丈夫大丈夫そんじゃ」

そう言って川島は応接室へ入って行った。土方はその場を去り、
後をつけてきた重原は、そっとそのドアに忍び寄った。


* 真選組屯所 応接室

「あの……熱い」


話は少し遡る。
入ってすぐ、川島がその客を見た瞬間。
否、川島が客と目を合わせた瞬間。
客は川島に飛びついてきたのだ。

そして、現在も川島は客に抱きつかれていた。

(誰だコイツ)
目を合わせた瞬間飛びつかれたので、顔をハッキリ見ることが出来なかった。
川島は思考をめぐらせる。
記憶はだんだんと遡り____ある可能性にたどり着く。

(まさか……)


「ずっと」


女が呟く。川島はその声に耳を傾けた。

「ずっと探してた……」

細く、澄んだ声。


「_____かつみ、覚えてる……?私だよ。澄……
     澄だよ……」

川島を抱いたまま、女__“澄”はそう言った。



* 同時刻 真選組屯所前

「ありゃ、サンナンさん」

「オウ、総悟じゃねぇか。仕事帰りか?ご苦労様」

「サンナンさん……あぁ、休暇か。どこ行くンでィ」

山南は制服ではなく、袴をまとい、刀ではなく巾着を持っている。

「暮里ンとこ!」

「あぁ、暮さんか。よくあんな凶暴女のトコにノコノコ行けますねィ」

「暮は凶暴じゃねぇ!」

「恐ろしいほど凶暴でさァ。そんじゃ、せいぜい楽しんでくだせェ」

「せいぜいってなんだせいぜいって!」

そう言うと沖田は真選組の中に入って行った。
山南は駅へと向かった。