二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 銀魂 〜楽しみは多い方が良い〜 ( No.220 )
- 日時: 2010/03/16 19:06
- 名前: 藤崎パン ◆i9wQCXHO3o (ID: Bj.1bVbu)
- 参照: みなさんただいま!!完全復活藤崎パンですb 新PCより
* 真選組屯所 重原
なぞの女(?)を追いかけ、自分の部屋へとたどり着いた重原は、勢い良くその戸を開けた。
「!!」
「お邪魔してまーす」
その女は重原の部屋に居座っていた。
戸を開けられても驚く様子もなく、握り飯をほおばっている。
「ちょ、なに勝手に入りこんでんですか!てか、あなただれ!?」
「今は事情があって話せないんだけどー」
「それさっき聞きました。」
「厳しいねぇ、壱色ちゃん」
「な、なんで私の名前を……」
「さぁ?どうしてだろうね?」
「千開党の人ですか?お澄さんとかいう人のガードマンを装って私を連れ戻す気ですか」
「うーん、違うねぇ、違うことが多すぎだぁ」
女はおっとりとした口調で話している。
だが、危ないオーラがムンムンに出ている。
「違うって?」
重原は女に尋ねた。すると女は、人差し指を上にむけ、くるくると回し始めた。
「んーと、あたしはまず千開党の人じゃないし、お澄ちゃんのガードマンを装ってるワケでもないし、
君を連れ戻そうとしているわけでもない。
結論、あたしは君に用事はない。」
そういって、人差し指を重原に突きつけた。
「ふふ、あ、いいこと教えてあげよっか?
千開党はもう、君を連れ戻そうとはしてこないよ。」
その言葉を聞いて、重原は安心した。
(じゃあもう、千開党とはおさらばね)
が、一瞬にして、絶望に包まれた。
「君はもう千開党の者じゃない。
だから、千開党のみなさんは、君を殺すことにしたんだって。裏切り者としてね。
裏切り者は、殺処分さ。」
アッハッハッハッハ、と高らかに女は笑った。
「!」
「あぁ、安心して。あたしは君に用はないって言ったでしょ。」
「それ、本当ですか」
「ホント。ホント。」
「……」
「何を思うかは知らないけど、いつかはこうなってたんじゃなーい?」
その言葉が重原の胸にずしり、とのしかかった。
“いつかはこうなる”
じゃあ、これまでのしてきたことは無意味だったのか?
そんな不安と疑問が胸を横切った。
風が吹く。
女は いなくなっていた。
第55訓 〜生死即涅槃?〜