二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: ■━━紫弓【銀魂】━━■ ( No.7 )
日時: 2009/12/16 21:21
名前: 帽子屋 ◆8ylehYWRbg (ID: vtamjoJM)
参照:          ( ´・ω・)無様 燃え滓    はたから見てみりゃ 君の事「綺麗」と

■━━・・・四

『やーまーざーきー!! 聞いてよー!! 俺会議室追い出されてー………、って、あれ?』

山崎の部屋の扉を、ノックもせずガラァッと開けた半ば涙目の稜弥。

しかし、そこはもぬけのから。
辺りは山崎の影も形も見えず、ただシンとしていた。

『なんだアイツ、どっかに行ったのか……?』

今日は俺が呼ぶまで部屋にいろ、と言ったのに。
稜弥は少しイラッとくるが、頭を振ってその思考を掻っ消した。
稜弥は戸を閉め、ボウッとしたまま歩き出した。
そうだ、俺一人で真選組を潰しに行こうかな。
そんな馬鹿げた事考えて。


『(いや、マジで潰そうかな)』


■━━・・・・・・

「!!?」

山崎は思わず目を見開く。

そんな計画を練っていたのか。
今までの会話から、そんな事は一切感じ取れなかった。
真選組屯所爆破テロ。
大胆すぎる強行、いや、狂行。

こんなのがあの町中にある屯所なんかにされてしまったら、江戸一帯はパニックになる。

「(これは大変な事だ、これは早く、局長に知らせないと・・・)」

山崎は屋根裏からそっと出ようとした。
しかし。
運が悪かったのだろう。
ガタタッと山崎の肘が、ある柱に強めに当たってしまい。
大きく目立つ音が、会議室に鳴り響いた。


「でけェ鼠がいるようだなァ…、ククク」

高杉がそう笑う声が聞こえた。

「……ヤバい」

山崎はそう言うしかなかった。

「曲者だァ!!」

「捕まえろォ!!」
会議室に居た者の大半は、天上に向かって攻撃を繰り出した。
来島は1発、また1発と銃弾をガンガン天上に撃ち続けていた。
山崎は屋根裏の片隅に寄り、何とか事なきを得て居た。
さて、その銃の音や刀が出す音が一気に鳴り止むのは、この一言の2秒後である。

ダダダッと廊下を1人の隊士が走ってきた。


「た、高杉様ァ! 皆さん! 大変です!!」

その顔は青く、冷や汗と思える水滴を額いっぱいに滴らせ、とても重大な事が伺える。


「どうしたんですか、そんなに騒ぎ立てて」

武市が力ある目でその隊士を見つめると、隊士は切れ切れとした息を整えながら言った。


「稜弥様がッ! 稜弥様が、今から真選組を1人で壊滅させに行くって、俺らの言う事なんて気にも留めずに、ついさっき一人で出て行ってしまったんです!!」

さて、先に言ったように、先ほどまで鳴り響いていた騒音は、この一言の2秒後、ピタリと鳴り止んだ。


■━━・・・・・・