二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: *妖精の尻尾* ( No.11 )
- 日時: 2009/12/23 09:40
- 名前: チャミー (ID: Hi/9PYOs)
第6話「恋敵、時々ライバル」
前回、料理対決をすることになったジュビア、ルーシィ、ミレジェーン、カナ、エルザの5人、
みんな料理は自称得意らしいので、そっち系の心配はいらないと思われるのだが——
「ちょっと!! カナ!! お酒入れすぎ!!」
「いーのいーの。ちょっと多いぐらいがちょうどいいんだって」
カナはルーシィの制止を振り切って、料理の中に酒をどぼどぼと入れていった。
「……あれ、食わなきゃいけないのか?」
「さすがに多いなー」
その様子を見たグレイとナツは、すこし心配そうな顔をして言った。
しゅばばば!!!
カナが酒をどぼどぼと入れている隣では、エルザが材料を片っ端からみじん切りにしていた。
……剣で。
「エルザ、ストーップ!! そんなに斬ってどうするの!?」
エルザの足元には、みじん切りになった野菜各種、肉、魚、卵、海草、その他もろもろが転がっていた。
「ふぅ。こんなものか」
エルザは、腕で額の汗をぬぐい、「勝った」という顔をした。
「ちょっと、エルザ!! ルール分かってる!?」
「そんなことより、ルーシィ。お前は自分の心配をしたほうがいいぞ」
エルザに言われて鍋を見ると、黒い煙がもくもくと上がっていた。
「ぎゃ———ッ!!!」
ルーシィは悲鳴を上げると、半泣きになりながら料理を作り直し始めた。
「おい、ナツ」
その様子を見たグレイが、ナツに言った。
「胃薬とか買っておいたほうがいいんじゃねーか?」
「は? 何言ってんだ? お前はあれくらいで薬に頼るのか!? だっせーなー」
ナツがグレイに言った。
「んだと、コルァ!!」
「やんのか!?」
「ああ、やってやらァ!! ……といいたいところだが」
「今ケンカしたら、間違いなく殺されるな」
ナツとグレイは、成長していた。
***
一方、ミラとジュビアは他の3人とは比べものにならないくらいの料理を作っていた。
そして、料理が完成した。
***
参加者以外のメンバーにも、緊張が走った。
まずは、エルザのみじん切り、いやみじん斬りの料理から。
料理名は『体にいいスープ』だ。
「……なんか、具なくねーか?」
グレイが言った。
「まー、美味かったからいいんじゃね?」
ナツが言った。
ナツの皿にはもうスープは残っていない。
「食うの早ッ!!」
グレイが驚いて言った。
グレイはナツが話している間に、服を脱いでいる。
「脱ぐの早ッ!!」
ルーシィはグレイにむかって叫んだ。
「……確かに、うまいな、これ」
グレイは言った。
もう皿にはスープが一滴も残っていない。
「アンタもじゅうぶん食べるの早いよ」
ルーシィはあきれた顔で言った。
評価は、☆☆☆だそうだ。
グレイからの一言は『具が見えねぇ』。
***
次は、カナの料理。
料理名は『オムライス』。
といっても、子供には食べさせられない味だが。
「「!!!!!!!!」」
一口食べたナツとグレイの動きが止まった。
そして、言った。
「「酒くせぇ!!!」」
カナが料理していたところを見ると、空になった酒樽が3つ転がっていた。
「カナ、お酒入れすぎ。樽3つって……」
ルーシィが言った。
「いや、1つしか入れてないけど? あとの2つはつい飲んじゃった」
「えー……」
評価は☆☆。
ナツからの一言は『形がきれいだった』。
***
次はミラジェーン。
優勝候補のの一人である。
料理名は『焼き魚』。
「「美味い!!!」」
ナツとグレイが声を揃えて叫んだ。
その横で、ハッピーが言った。
「この塩加減、焼き加減、どれをとっても最高だよ」
全員が「いたのか……」という雰囲気に包まれた。
評価は☆☆☆☆。
ハッピーからの一言は『のどに骨がささったよー』。
残すはルーシィとジュビアの二人。
続きは次回!!