二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: ◆D灰◆終焉ノ曲芸……血ト涙ト無情 12/20up! ( No.10 )
日時: 2009/12/20 21:29
名前: なさにえる (ID: QShSD58R)

   第12夜 ノア vs エクソシスト


 「水刃…」

    ______ズアアァァアァ!!!


水に変わった刀がヴァルの周囲で弾けた。




          ___________水系の能力か

ジゼルはそう判断すると近くの樹を掴んだ。
   すぐさま樹がジゼルの能力に犯されて液体に変わった。


     手の動きで飛んでくるヴァルの攻撃をいなして跳ね返す。



             ◆◇◆◇◆◇◆◇◆



「あのやろぉ……」
ヴァルに蹴り落とされたハイネは飛び出さないようにラオに見張られていた。

   「さっきまでのハイネの弾全部破壊されてたでしょ」
    「大きい技は一発がでかい分かわされる可能性もあるさ」
       「だから、ここは大人しくヴァルに任せましょうね」

      「離せ!!!てめぇら!!!」
         いつになく荒れてるハイネの脳天に銀色のスパナが振り下ろされた。


                 __________ガンッ!!!!!


「〜〜〜〜〜〜ッ!!!」


声も出せずにうずくまるハイネの背後にたっているのはドーラだ。

   「落ち着きなさいっ!!!ハイネ!!!」
     気丈な声で言い放つがその頬にはまだ涙の跡が残っていた。
その服の裾を震えるドットが掴んでいた。


     「だけど________」

        「あたしだって許せない」





            「______だからちょっとあんたの銃かしてほしいの」



             ◆◇◆◇◆◇◆◇◆




   「__おまえもわかってるんだろ」
       再びヴァルの水刃をよけたジゼルは言った。


      「お前は水、オレは万物の全ての状態を操る事が出来る。言い換えれば……」
         ジゼルに迫っていた水が氷になると砕け散った。


               「お前のイノセンスはオレと相性最悪ってわけ」


「面倒くせぇことぐだぐだ言ってんじゃネェよ」
   ヴァルはそういうと白刃を振った。




                   「水龍!!!」

水で出来た龍がジゼルに向かって突進した。
ジゼルは大きく手を振っただけでその龍を蒸発させて水蒸気に変えてしまった。


「いいかげんわかっただろ。無駄だって」
   余裕の表情で手を払うジゼルに対しヴァルは顔をしかめた。

      「んじゃ、そろそろ飽きてきたし。終わりにするか」













                _____________フッ……




     「……終わりはてめぇだ」
             「………???」





                    「__________氷龍」


白刃の周りの空気が冷気で冷やされて白くなると……


   ____パキパキパキパキパキ




            「オレがさっき蒸発させた水蒸気を……」

     もうジゼルの足は氷龍に捕まっている。


「だが、こんな攻撃でオレは倒せない」
   すぐに足の周囲の氷が蒸発した。

    「いや、お前はここで死ぬ」
        ヴァルがニヤッと嗤った。


           ___カシャン


氷から逃れたジゼルの足が動かない。
   足に搦んだのは金色の枷_____
          
         「鬼狂イ______音枷」
             ラオがフッと微笑んだ。


    __刀型のイノセンス…''鬼狂イ''
        ''彼''は自らが発する音を具現化し刃を生み出す__




「水は変えられても元は実態を持たない音は壊せないみたいね」
       「くっ…………」







          _______________カチッ

「……!!!」
ジゼルが振り返ると同時にハイネの銃口が火を噴いた。



  ((大丈夫……さっきの弾同様破壊出来る))




弾の状態変化をしようと手を伸ばした瞬間______








          






             __________ジゼルの胸から血が溢れた………