PR
二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 孤独ナ天使 【D.Gray-man】 ( No.13 )
- 日時: 2009/12/24 19:59
- 名前: 白夜 (ID: 1LZEPC8Z)
【第5夜 ホンモノ】
そっと、お母さんからのネックレスを外す。
それを千年伯爵に渡そうとした、その瞬間───。
「それを渡してはいけませんッ!」
「───ぇ?」
突然、真上から聞こえた少年の声。
見上げると、屋根の上には二人の少年がいた。
一人は白髪で、額に星がある少年。
もう一人は黒髪で、美形の少年。
誰なんだろう?何で渡しちゃ駄目なんだろう?
疑問ばかりが、わたしのなかで渦巻く。
『おやァ?来てしまいましたか、アレン・ウォーカー!』
千年伯爵は、叫んだ。
たぶん、どっちかの少年の名前がアレン・ウォーカーなのだろう。
わたしとマオは、黙っていた。
・・・本当に渡しては駄目なのか?
『サア、テテオ、はやく渡すのデスヨ・・・!』
「・・・ぅう・・・」
「渡しては駄目なんですッ」
「テテオお姉ちゃんッ、渡さないと帰ってこない!」
マオは渡せ渡せ、と騒ぐ。白髪の少年は渡すな、と叫ぶ。
・・・ぅう、どうしよう??
すると突然、二人の少年は千年伯爵に向かって行った!
ガキイイイイイン・・・・!
刃物がぶつかり合う、金属の音。
大きな剣と、細い剣と、大きな剣がぶつかり合ったのだ。
よく見ると、千年伯爵と白髪少年の剣はそっくりだった。
───どうすればいいのよ?!
「絶対に、渡してはいけないんです!」
再び白髪少年が叫ぶ。
千年伯爵が、二人を吹き飛ばし、わたしに迫ってくる。
はやく渡せ、と言うように。
『はやくテテオ、渡すのデス・・・ソレを!』
「・・・ん・・・・・・」
『イノセンスをはやく渡すのデス!』
───イノセンス?
何ですか、それ。これは母からもらった大切な物。
「爪ノ王輪!」
突然千年伯爵の姿が見えなくなった。
が、すぐに現れ、また近寄る。
ど、う、す、れ、ば、い、い、の?
PR