二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: BLEACH 零を背負う者 ( No.13 )
日時: 2009/12/26 17:59
名前: 湯山 アヤカ (ID: VTrHJ6VV)

 13 塗りつぶされた真実2
  舞奈 視点
 
 二番隊を出ると、あたしは結んでいた髪を降ろした。
 髪の長さも、顔立ちも、斬魄刀も、何一つ変わっていない・・・
 なるべく変わらないようにしていたのは、みんなに気付いてほしいからって、心のどこかで思っていたからなのかも・・・・・・誰も気付いてないけどね。
 
 「舞奈、ちゃん・・・・・・?」
 
 この声は——————
 
 「何言ってるんスか、浮竹隊長?俺ですよ」
 
 振り返ってニヤッとすると、浮竹隊長がキョトンとした顔になった。
 
 「あぁ、すまない・・・泉隊長。昔の知り合いと間違えてしまって・・・」
 
 間違えてないけどね・・・
 
 「誰ですか、その舞奈って人は・・・?」
 
 浮竹隊長と並んで歩きながら、さりげ無く聞いてみる。
 
 「舞奈ちゃんは50年前、うちの隊にいた隊員だよ。あの白哉の実の妹だ。あの年にしては始解も出来て、強い死神だったよ。だから、俺も安心していたんだろう。ある日、難易度の高い任務に一人で行かせた。そしたら、予想外のホロウの数にでくわし、舞奈ちゃんは殉職した」
 
 はい、そこの殉職って所をちょっと訂正ー
 ホロウの数に対処しきれず、一度はあたしも死を覚悟した。でも、その時、斬魄刀が実体化して、あたしを守ってホロウを全て破壊してくれた。
 その直後に、初めからあたしに目を付けていたのか、あたしはすぐに四十六室に連れておかれ、零番隊の隊長に任命された。そして、四十六室にあたしは死んだとされた。泉 珠と名乗り、煉たちを探し出して、今の零番隊を結成したんだ。
 まぁ・・・、男装は興味本意でやったら、収拾がつかなくなっただけだけどね・・・・・・

 「大丈夫かい、泉隊長?」

 「ん?何がですか」

 「ぼーっとしていたから・・・」

 「いや、あの・・・あの昔のことを思い出して・・・・・・」

 あたしは言うのを少しためらったが、やっぱり思い切って聞いてみることにした。

 「もし・・・、もしですよ?その舞奈って子が生きていたら、そう思いますか・・・?」