二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: BLEACH 零を背負う者 ( No.19 )
- 日時: 2009/12/26 18:07
- 名前: 湯山 アヤカ (ID: VTrHJ6VV)
19 それぞれの覚悟
紅葉 視点
「はぁ〜 よし、俺にまかせろ、紅葉」
楓兄ちゃんは、私に向かって優しく笑いかけながら答えた。
「おい、醒竜、出て来い。お前のバカ弟をなんとかしろ」
すると、楓兄ちゃんの斬魄刀から、緑髪で奏雀と顔立ちのそっくりな女の子が出てきた。
私達の斬魄刀は、実体化すると双子の姉弟なの。私と楓兄ちゃんのようにね。
奏雀のお姉ちゃんである醒竜は、出てくるなりに、奏雀の頭にパンチをかました。
「主人に迷惑かけちゃだめだって、いつも言ってるでしょう?!」
「うるせぇーな、姉貴。俺は紅葉ちゃんや楓君を助けてあげようとしたんだ!!」
「助けたいなら、主人の話にちゃんと従いなさい!!今、紅葉さんは戻れって言ってるなら、戻りなさい!!!」
「古い考え方だな、ババァ」
醒竜のこめがみがピキッと音をたてて、青筋が浮かんだ。
血管、切れちゃうよ…
「私達は双子だろうが!!私がババァなら、お前はジジィだぁーー!!」
姉弟ケンカが始まっちゃったよ。これ、前よりヒドくなってるよ…楓兄ちゃん、俺にまかせろって言ってたのに……
「楽しそうね、私も混ぜてちょうだい」
「うるさいぞ、お前達」
現れたのは——
「水華!」
「副隊長さん…!」
——だった。
醒竜も奏雀も、ケンカを止めている。この二人、水華が怖いみたい…
昔、水華がキレたのを見て、トラウマになったらしんだ。
「じゃ、俺戻るから」
「わ、私も!」
二人はそう言うと、私と楓兄ちゃんの刀に戻った。
「つまらないの。はぁ、私も戻るわ」
水華も戻り、私達三人だけになった。さっきの賑やかさが嘘のように、しーんとしている。
「僕は隊長を信じている、隊長が僕を信じてくれたようにね」
副隊長さんは、顔をしっかりと上げて言った。
「俺達もだ。な、紅葉?」
「うん!」