二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: BLEACH 零を背負う者 ( No.24 )
日時: 2009/12/26 18:13
名前: 湯山 アヤカ (ID: VTrHJ6VV)

24 終わりの始まり
  舞奈 視点

 「泉 珠、朽木家は藤原家の者と手を組み、瀞霊廷を滅ぼそうとしている。そのため、我らはこうすることに決めた。朽木家を全滅させる。その任務を零番隊にまかせる」
 
 四十六室に着くと、そう告げられた。
 朽木家を全滅…?それって、兄様を殺せって事だよね……?しかも、あたしの手で……
 
 「ちょっと待って下さい!! それは間違いです。藤原家は確かに、瀞霊廷を滅ぼそうとしていますが、朽木家が何も関係ありませんっ!!! だから———」
 
 「反論は許されぬ」
 
 「任命をまっとうせよ」
 
 「それが、掟だ」
 
 「破る事は許されぬ」
 
 色々な方向から、声が伝わってくる。
 こ、こんなの、おかしいよ…なんで? なんでこうなるの?
 ふと、別の疑問が、頭の中に浮び上がった。
 なんで、藤原家の目的が四十六室にバレたの?藤原 るかがこんなヘマをするわけないし……砕蜂も、あたしが内緒で頼んだんだから、上にはバレないように、やってくれたはず……
 
 『おたくは、これから地獄を見るわ』
 
 藤原の言葉がよみがえる。
 そうか…そういう事だったんだ……
 あいつは、藤原 るかはわざと情報ををもらしたんだ。あたしを、苦しめるために。
 でも、なんで?
 
 「兄様を殺す位なら、あたしは零番隊の隊長をやめる!」
 
 思わず、そう叫んだ。また、各方向から声がする。
 
 「それは、許されぬ」
 
 「朽木 舞奈は死んだ」
 
 「お前は泉 珠だ」
 
 もう、何を言ってもダメだ…
 そっさに、そう感じた。四十六室は、きっと自分達の判断を変えてはくれない……

 「もし、あたしが今回の仕事は受け付けないと言ったら、どうしますか?」
 
 「その時は、隊全員に責任を取ってもらう」
 
 こんな自己中な事で、みんなを巻き込むわけには行かない。
 
 「いつ、実施しますか?」
 
 「今晩だ」
 
 あたしは一礼すると、薄暗いそこを後にした。
 
 
 外に出ると、眩しい光にあたしは思わず手をかざした。