二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: BLEACH 零を背負う者 ( No.30 )
日時: 2009/12/26 18:24
名前: 湯山 アヤカ (ID: VTrHJ6VV)

30 落ちなかった落ち葉2
  楓 視点

 瀞霊廷に入ってすぐに、舞奈に大きな屋敷に連れて行かれた。そして、何ヶ月振りだろう?おなかいっぱいご飯を食べて、温かい布団でぐっすり寝た。
 ん…もう朝? 太陽の光が眩しい……昨日、ちゃんとふすまを閉めればよかったなぁ……
 もう一度寝ようとも思ったが、もうすっかり目が覚めてしまっていたため、仕方なく起きる事にした。
 隣で寝ている紅葉を起こさないように、起き上がる。
 ひまだから、この広い屋敷を探検してみるか…


 少し歩くと、中庭は目の前に広がった。
 それにしても、広いなぁ〜 俺の家の二倍はあるよ
 そんな事を考えながら、さらに前に進んだ。縁側の曲がり角を曲がろうとすると、人影が二つ見えた。とっさに隠れて、顔だけ出して、様子を伺う。
 人影は二つの女の子のモノだった。
 俺に背中を向けているのが、おかっぱ頭の女の子。もう一人は、舞奈だ。

 「宮輝の者を零番隊に入れるなんて、四十六室が承諾してくれるわけないだろう」

 ん?宮輝?なんの話をしているんだ、俺の家の名前が出てくるなんて。

 「でも、宮輝家の事は、四十六室のミスだったんでしょう?だったら、あたしが責任を取らなきゃ!」

 「なぜ、貴様が責任を取る」

 「だって、砕蜂。楓や紅葉の親を奪ったのは、零番隊なんだよ?!」

 「しかし、それは前任のせいではないか」

 「でも、前任はもういないの。だから、あたしが、やるしかないの」

 話の筋がイマイチ読めない。

 「お前、それ以上背負い込むと、身が持たな——」

 「という事で、砕蜂。上の方にこの件、報告しといて」

 「なぜ、私なんだ!!」

 それを無視して、舞奈は笑いながらくるっとこちらに、背中を向けた。

 「なっ……!!」

 思わず、声が漏れる。
 舞奈の白い羽織の背中には、大きく、零と書かれていたのだ。