二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 新 モンスターハンター・バロル  番外編(シルバ)1話更新  ( No.2 )
日時: 2009/12/23 23:59
名前: アビス (ID: 7.60N42J)

前に『シルバの目を奪った相手は誰ですか?』と言うコメがあったので
それに関係するシルバ主演の話しを、番外編として作ったのでどうぞ


番外編(シルバ)1話
          念願の相手


〜ギルド〜

シルバはソニックたちと別れた後も、いつもと同じように
依頼を受けていた。そんなある日、

「おい、聞いたかよ。あの噂」

ギルドのハンターの話しが耳に入ってきた。

「何の話しだよ」

「あのテオ・テスカトルが近くの火山地帯に出没したらしいぜ」

「本当か!?」

男が驚くのも無理はない。テオ・テスカトルとは古龍と呼ばれる種別に入る。
古龍とは古代から生息する非常に危険の多く、並みのハンターでは
とても太刀打ちが出来ないモンスターである。

「ああ。数年前にも一度現れたって話しだ。
話しによるとその時討伐に行ったハンターがいるらしい」

「本当か!それでどうなったんだ」

詰め寄る男に対して、もう片方の男は笑いながら

「ばーーか。相手はあの炎王龍と呼ばれるテオ・テスカトルだぜ。
焼け死んじまって骨も残ってないだろうよ」

「それもそうか」

そう言って、今度は二人は違う話しで盛り上がった。
シルバは紙を一枚剥がすと、それをカウンターの女性持っていった。
女性はシルバが持ってきた紙を見る

「・・・珍しいね。あんたが火山の採取ツアーに行くなんて。
でも今はよしといたほうがいいよ。あそこには今テオ・テスカトルが
いるらしいからね」

忠告する女性を無視しシルバは黙って出口に行き、そして消えていった。


〜火山地帯〜

「感じる」

火山に着いたシルバは静かにそう言った。
目が見えなくても、いや目が見えないからこそ分かる
火山のいつもと違った雰囲気。

シルバは山の頂上を目指して歩いた。あの時の事を思い出しながら
頂上に着いたシルバ。そこにテオはいなかった。しかしここで待っていれば
必ず来ると確信していた。

その予想は当たり、しばらくするとバサバサと翼を羽ばたく音が聞こえてきた。
音はどんどんでかくなる。そして、遂にその姿を感じた。

真赤な体に力強い角。強靭な尾に燃え滾るその目。
見えなくてもはっきり分かるその姿。

シルバは覚悟を決めるとナイフを取り出すと、テオに投げつける。
ナイフは体に見事命中。だが、傷は浅くてダメージは見込めなかった。

だが、それで良かった。今のは攻撃ではなく威嚇。こちらの存在を知らせるため。
テオは狙い通りこちらに気づき、降下しながら空中でブレスをはいてきた。
それをうまく避けるシルバ。体勢を立て直すころには、すでにテオは地面に降り立っていた

「7年ぶりの対面か・・・心が躍る。またこうやってお前と会えた事をな」

—ウォオオオ!—

テオが突っ込んでくる。それをかわしナイフを投げる。命中するもあまり
効いてはいない様子だった。だが、その攻撃に腹を立てたのか
テオはさっきよりも広範囲のブレスを吐く。

「くっ!」

とっさに近くの岩の陰に隠れる。熱風が襲う。それだけでも顔が火傷しそうだった。
納まると、こちらに近づいてくるのを感じて、ジャンプをする。

間一髪のところで、テオが岩を砕きやって来た。真上からさらに攻める。
これもあまり効いていない様子だった。
            
(やはりただのナイフじゃ、大したダメージにはならんか。
だからと言ってこんなひらけた所ではあれは使えん)

シルバはすぐに相手から距離を取りさらにナイフを投げる。
しかし、それは尻尾で弾かれてしまう。
どうやら、ナイフの軌道を読まれてしまっているようだ。

その後も、しばらく戦いが続いた。相手の攻撃をうまくかわし
攻撃をするが、こちらの攻撃も読まれ満足に攻撃が当たらなくなった。

しばらくすると、テオは空中に飛び去り他のエリアに行ってしまった。
付けておいたペイントボールの臭いを嗅ぐ。
そして場所が分かった途端、シルバの顔から笑みがこぼれた

(あのエリアならあれが使える)

そういって、持っていた手には火山の光で光るナイフとは別の物が見えた。