二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: イナズマイレブン 二つの疾風 ( No.2 )
- 日時: 2009/12/26 22:18
- 名前: アヤカ (ID: VTrHJ6VV)
- 参照: http://ameblo.jp/dgrayble/image-10417821026-10350736399.html
2 挑戦
「円堂、行くぞ!」
水色の髪をポニーテールにし、さらに前髪で左目を隠している少年は、そのかけ声と共に、ゴールにめがけて、シュートした。
彼の名前は風丸 一郎太。この雷門イレブンのDFだ。
風丸がシュートしたボールを、GKの円堂 守は軽々と受け止める。
「さぁ、どんどん来い!」
パンと手を鳴らしながら、気合を入れる円堂。
彼らはつい最近まで、エイリア学園との戦いで地元を離れていた。そして、新たな敵との戦いに備え、ここに戻ってきたのだ。
「よし、次は俺だぁ!!」
マフラーをしている白に近い銀髪の少年、吹雪 士郎が叫んだ。
それと同時に足を高く上げ、思いっきりサッカーボールを蹴る。
その早くて力強いボールは、まっすぐとゴールに吸い込まれていくようだ。
だが、それを止めたのは、円堂ではない。
円堂に届くギリギリの所で、誰かが割って入ってきたのだ。
そして、そのままボールを足で華麗に蹴り返す。
雷門中のメンバー達は、その光景に唖然として見ているしかなかった。
ボールを蹴り返したのは、一人の少女だった。
ノースリーブの白いユニフォームに赤い半ズボン。そして、わき巫女のようなひじに着けている赤い袖が、特徴的だ。
ユニフォームの左胸の部分には、『桜森』と書いてある。
「あの学校は……!」
風丸が小さく声を上げた。
「どうした、風丸」
ゴーグルにマント姿の少年、鬼道 有人が振り返って、彼を見る。
「いや。まさか……」
鬼道の質問に、風丸は答えなかった。それに対し、鬼道は少し眉を潜めたが、何も言わなかった。
黒い髪に赤い眼の少女は体制を直し、円堂に向き直った。
「あなたが、雷門のキャプテンですか?」
「あぁ、そうだ」
円堂は、感情一つ入っていない凍るような少女の声に対し、いつもの明るい態度で答えた。
少女は桜色をした一つの封筒を、彼に差し出した。
「私達、桜森女子中学校、サッカー部はあなた達雷門中学校のサッカー部に練習試合を申し込みます」