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二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 鋼の錬金術師-光影の少女 ( No.45 )
- 日時: 2010/03/14 13:18
- 名前: 椿薔薇 (ID: a5DdqbyH)
第二十話「闇、差し込む光」
そんなときに廊下から音がして振り返ると
「兄さん!?」
エドが仰向けで廊下に転がっていた。
「起きたら声がしてさ・・・」
・・・と話を聞いていたエドは少し俯いて呟いた。
同じ悲しみを分け合ったアムールとエド、そしてアルの三人。
「ごめんねー凄い音だったでしょ!」
アムールは倒れてしまった本を手を片付けながらごめんね。と言った
エドが少し俯いたのを見て笑顔でアムールは恐怖を隠した。
だがアムールには隠しきれない恐怖と苦痛の後が残っていた。
目のしたにできた隈を見てアルは
「アムール大丈夫?寝たほうがいいんじゃない?」
と聞いた。
倒してしまった本の山。
辞書の様に太い本から資料をまとめた薄いものまで無造作に積み上げられている。
それを手際良く片付けまとめていたアムールの手が止まった。
「えへへ、大丈夫・・・って言いたいけど眠いかな・・・でも怖いから・・・」
その言葉にアルは共感をしていた。
主旨は違えども・・・
それにエドは
「大丈夫だ!俺たちがいる!安心しろ」
と、力強く言った。
アムールはその言葉を聞いて目を潤ませた
「そういってくれると嬉しい・・・言ってくれる人が今までいなかったから!ありがとうエド、アル!」
アムールの話だと今までは言う側だったんだという。
ノープルが引きずって今のように生活できないほどに窶れ寝たきり・・・ではあったが寝ることもできずに大変だったそうだ。
ここまで回復したのもアムールのおかげなのだ。
そんなノープルを見てきたからこそいつも笑顔で元気を装っていたのだから・・・
「寝ようか・・・もう大丈夫!明日に備えないとね、心配かけてごめんね」
アムールの言葉でエドとアルは部屋に戻っていった。
「お姉ちゃん・・・私は恵まれてるね・・・」
そう呟いて目を閉じた。
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