二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 鋼の錬金術師-光影の少女‐ ( No.55 )
- 日時: 2010/04/04 12:24
- 名前: 椿薔薇 (ID: zc76bp3U)
第二二話「別れ」
「うわァァァァ!!」
というアムールの声にドタバタと階段からエドが降りてくる。
「どうした!?」
エドは心配したような声をあげたがすぐにアムールが床に寝そべってるのを見るなり笑いをこらえたような、呆然としているような顔で聞く。
「・・・アムール?何やってんだ・・・?」
その反応に気づいたのかアムールはすぐに起き上がるとエドを見る。
その目は少し潤んでいるようにも見えないでもなかった・・・
「エド・・・とれた」
そういい、力の入っていないオートメイルを前にだして、反対の手で部品・・・とれたオートメイルのネジのようなものを指差す。
少し潤んでいた顔は、引きつっていた。
「アムール動かすな!・・・包帯かなんかで支えたほうが・・・動かしたらどんどん取れる・・・」
今までの経験からエドはウィンリィのやっていたことを思い出し言う。
そして、アルがいるであろう部屋に声をかける。
「アル!包帯かなんかないかー?」
その声に気づいたのかアルの足音が聞こえて、包帯を探しているのがわかる。
エドはドアい向かって走り寄っ・・・
「ギャーーー!!」
・・・アルがドアを開けた頃には
「兄さんあったけど、何につか・・・う・・・って兄さん!?なにやってるの?アムールも!」
エドもまたアムールのことを言えない容姿になっていた。
そうアムールよりひどく豪快に転んだエドであった。
「アムール・・・滑るな、この廊下・・・ごめん」
今の状況にアムールにとりあえず誤ったエドはオートメイルを咄嗟に確かめた。
「大丈夫だ・・・ウィンリィに怒られるとこだった・・・」
安心したように呟きアルから包帯を受け取りアムールのオートメイルに巻きつける。
「よし、これで大丈夫そうだな・・・」
「兄さん、アムール!早く食べないと、電車来るってノープルが!!」
そのアルの言葉に二人は顔を見合わせすぐに食卓についた。
これが、始まり・・・兄弟とフィラオ・アムールの新しい旅路の始まりだった。
−
「お世話になりました」
アルはノープルにお辞儀をしてエドも続いてお辞儀をした。
「ありがとな」
『こちらこそ、楽しかったわ。アムールをどうぞよろしくおねがいします』
微笑んでメモ帳に書き込む。
アムールは少しさびしげになりながらも
「お姉ちゃん、元気でね。またすぐに会いに来るから・・・がんばるから私!」
笑顔で別れたのだった。