二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: ポケスペ my Wish[立て直す] ( No.4 )
- 日時: 2009/12/31 15:44
- 名前: 月音 ◆K7F//gj7Ps (ID: ixDFu4/i)
- 参照: 短編とか先に更新。
番外編 神崎
時は遡り(さかのぼり)、9年前のマサゴタウン
いつもなら、海のさざ波と共に明るい空気に包まれているが、今日は、そのさざ波だけが空しく響いていた
そして、ナナカマド博士の研究所の裏庭には、人々が黒い服をきて立っていた。中には泣いている人もいた
その人々の一番前にいる、ナナカマド博士の手を握り、俯いている、黒い髪の子供
そう、この子供こそ、9年前のユウト
ユウトの前にあるのは、一つの墓
彫られている名前は
“神崎昌斗”、“ナナカマドユカリ”
そう、ユウトの父親の名、ナナカマド博士の娘の名だった
それから、2人以外の人々は泣きながら帰っていき
とうとう2人だけになったとき
「・・・うさん・・・あさん・・・。父さん!!!母さん!!!何で・・・何で・・・どうしてなんだよおおおおおおおおお!!!!
どうして、父さんと母さんが殺;されたの!? じっちゃん!! 父さんと母さん、俺に約束してくれた! “明日の誕生日は4人で出かけようね”って!!
でも何で死;んじゃうの!? 教えてよ! じっちゃん!!!」
ユウトは、今までためていたものを一気にはき出しながら泣いた
ただただ、博士は哀しい瞳で、ユウトを見ていただけだった
そして、明日はユウトの誕生日だった
その前日に両親が死;んだ。こんなに哀しい出来事があるだろうか
それから、一週間後——————
「・・・じっちゃん。俺、決めた」
「・・・何を、だ」
2人は、マサゴ近辺のポケモンの見回りをしていた
博士は、ケガをしているコリンクの手当てをしながら訊いた
「俺、もっと大きくなったら、父さんと母さんを殺;した奴、探して、絶対謝らせてやる!」
「・・・そうか。ユウト、・・・新しい家族が増えた
早く帰るか・・・」
「家族?」
ユウトは、首をかしげながら博士についていき、研究所に入った
「・・・・・・!!!」
助手の後ろに居たのは
茶色の髪、銀に近い蒼の瞳の女の子だった
この子は、後のユウナ
「ちょっとまえに、捨てられていてね。博士、ユウトさんに内緒で連れてきていたんですよ」
「・・・じっちゃん・・・家族って・・・」
「そう。名前は・・・ユウナだ」
「ユウナ・・・。俺と似てる・・名前」
「・・・ユウナ。よろしくね」
ユウナは、少し警戒しながら挨拶した
*
「・・・そういえば、墓参りしてねぇな・・・」
「墓参り?」
「いや、何でもない・・・」
後書き
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