二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

一話 羽を持つ者たち ( No.9 )
日時: 2010/01/02 18:48
名前: 迷鎖 ◆eVKFdGz9q2 (ID: xYJBB/ey)
参照: 記憶と羽と十字架がぶつかりあって、今、火花が散る。  

リナリーが右手でドアノブを掴み、ガチャ、と言う音と同時に扉が開くと、

「リッナリィィィィ!」

と室長のコムイ・リーがリナリーに飛び込んできた。
リナリーは驚いたのか、コムイが扉の外に出ていないその時に扉を閉めて、外からはガタン、と音がした。

その時誰もがこう思うであろう。
コムイの頭がベレー帽ごとかったい扉に当った、と。

 コムイ・リー。黒の教団本部を支える、中心部の人間。つまりは、室長である。
身長、体重は詳しくは知らないが、教団では、身長クロス元帥と同じくらい長身だ。
少し青のかかった黒髪で、巻き毛である。目は少し細く、黒い目で、その上には眼鏡をかけている。
いつも、白のローズクロスのある白衣らしきコートを羽織っている。
ただ、外出する際は、少しオシャレをする。

 しばらくして、コムイが思い切り当った扉の向こう側から、声がした。

「リナリィィ……」

その声をリナリーとディオスの二人は聞いて、こう言った。

「ご、ごめん、兄さん……」
「ストーカー並みだね」

リナリーがおどおどと言ったその後に、ディオスは淡々と、呆れたように言った。


「うっはぁ……相変わらずだね、室長も、この部屋も」

 ディオスは、室長室に入り、部屋を見渡して言った。部屋は当然のように資料の紙だらけで汚い。

「ディオ君も、三年ぶりだって言うのに変わってないねぇ」
「売り喧嘩なら買ってあげるけど?」

 そう、ディオスは三年間単独任務で教団に居なかったため、室長室に来るのは久しぶりである。
コムイが放った言葉にディオスは怒りながら言った。

そして五分後、コムイの頭にコブができたのは言うまでもない。