二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: ポケスペ 題名未定 [建て直し中?] ( No.3 )
日時: 2010/01/02 19:27
名前: 月音 ◆K7F//gj7Ps (ID: ixDFu4/i)

#09 四天王の苦悩+ルリ目線+

「・・・、ふーん。神崎ご子息も来てるんだー」
《うん、お陰でけが人ゼロだったよー》

私は、ポケギアで“結花”と話していた

「そっか、良かった・・・」
《うん。でも、一体誰が・・・》

小さくため息が聞こえたから、電話の向こうではきっと少しイラついてるのかも

「・・・目星はついてるけどね」
《そうねー・・・。で? あれは大丈夫?》
「うん、私が管理しているからね」
《確かに・・・。ルリなら大丈夫だよね》

あれ・・・っていうのは、この塔の頂点、本来ならチャンピオンが居座っているんだけど・・・。今は不在。で、そこの奥の部屋、伝道の間にある・・・

《・・・天界のフルートは、大切なモノだもんね》
「天空の笛、ね。あれがもし悪の手に渡ったら大変だもの・・・」

そう、シンオウの時空伝説にもなっている“天空の笛”私達は“天界のフルート”って呼んでるけど・・・。これには色々ワケがあってね

「そういえばさ、“鎮めの鈴”、役にたった?」
《あー、うん。ポケモン達大人しく帰ってったよ》
「そう。あれ、国宝級だから壊さないでよ」
《はいはい。じゃぁまた連絡するね》
「はい。は一回。・・・またね」

そして、私は電話を切った

「・・・あ、また言うの忘れてきた・・・
また聞こう・・・。“チャンピオンに双子でならないか”って・・・・」


双子のチャンピオンなんて前代未聞だしね
おもしろくなりそう♪

《楽しそうね。ルリ》
「そう? 最近挑戦者来ないからつまらないわよ」
《そうねー。最近来ないわねー・・・。嘗めてるとか?》
「それなら思いっきり倒したいわ」

私と話しているのは、グレイシアのシア
でも、シアは喋ってないんだけどね。んーと・・・私・・・読心? 能力つかるらしくの・・・
結構便利だけど、嫌なこともあるけどね・・・

《ルリ、そんな事言ったら“ルリアさん”に悪いわよ。彼女も苦労していたのに・・・》

で、そんなシアも私の様に人の心が読めるの
変な部分、似ちゃったな・・・

「・・・ルリアさん・・・一応私でもあるのよね・・・」
《そうね、何たって生まれ変わりだものね》
「うんー・・・。ナユもイズミもアルトも・・・ね」

ルリア。それはずっとずっと昔に居た天使
その生まれ変わりだから天使の能力・・・それが「読心」なんだよね・・・・



「————過去を受け継ぎ、現在に繋げ・・・。か・・・」
《? どういう意味?》
「前世の意志を継ぎ、現世にもその意思を繋げ。ってこと」
《まるっきり、ルリの事じゃない・・・》

続く

#10 月

ここは、私達の家。広くも狭くもないふつーの家
・・・いるのは、私達だけ

「・・・にしても、これが国宝級のお宝とは・・・ねぇ? 結城」

私は、微妙に薄汚れた水色の鈴を見て言った

「うーん・・・まぁ、天界のフルートもそんなんでしょ・・・」
「でもあれ、元々ガラス製だったらしいわ。
・・・ってか、これから如何する・・・?」

『・・・あいつ等、いや・・・ユウナ達と会った方がいい・・・と思うぞ』
『そうねぇ・・・。それにアノ人たちにも会わせないと・・・』

私達のパートナー、エーフィのルビーとブラッキーのクロ。あの方が選んだ選ばれしポケモン
太陽ポケモンと月光ポケモン・・・
まぁ、選びそうな気もするね・・・

「そうだね・・・。いつの間にか消えた・・・って感じになっちゃったし・・・」

結城は、苦笑いで言った

「そうね・・・。幸い、あのバトル大好きっ子が居るんだし・・・」

私は、ニヤリ、と笑っていった
その時、電話がなった

「はーい、柊でーす」
《私よ、アオイ。どう? 調子は・・・》
「んにゃぁ!? アッ、アオイ博士・・・
どう? って・・・」

電話の相手は、この辺で一番ポケモンに詳しいアオイ博士。園崎葵・・・っていう名前らしい

《宝来さんには会えた?》
「えぇ、まぁ・・・一応・・・」
《その様子だと、ちょびっとだけみたいね》

流石アオイ博士と言うか何と言うか・・・;

「そうですよ。てゆーか、凄いこと起こったみたいです。神崎の生き残りが一緒に居ました」
《名前で呼べば良いじゃない・・・。まぁ、彼の祖父は、とても優しい方ですからね。ある日、ひっそり捨てられていた彼女を家に連れて行ったくらいだもの》

多分、博士は少し笑ってるのだろう、噂じゃ、超・がめついジジイって聞いてるけど・・・

「・・・悠・・・斗。ですよ、彼の名前、北斗でよかったのに・・・」
《彼の家系は“エスパー使い”よ? そんな格闘選手みたいな名前付けないわよ・・・、悠・・・か。のんびりしていた?》
「んー・・・。良く見てないけど・・・。“護る力”だったし、自分より人の安全を気にするくらい優しくて、ユルいのかなぁ・・・」
《悠って、悠然、とか悠長っていう文字に使うでしょ?それくらい余裕・・・なのかもしれないわね》

ふーん・・・今度調べてみよう。意味

《そうそう、彼女の名前は?》
「優奈、です。綺麗な名前・・・、流石宝来家」
《あら、あなた達も綺麗じゃない。結ぶって、素晴らしい字よ?》

そうかなぁ・・・結ぶ香り・・・結ぶ城・・・だけど

「そうですか? でも・・・お母さんとお父さんが一生懸命付けてくれた名前ですもん、誇り、持ってますよ。・・・じゃぁ、また」
《そうよ、貴方に必要なのは・・・“心の強さ”と“誇れる心”よ・・・。それじゃぁ》

そして、ツーツーと空しい電子音が響いた

「・・・要に、心が必要・・・なんでしょう?
・・・結城、会いに行こう。全てを伝えるために」

「言うと思った。いいよ、ルビーもクロもやる気みたい」
『な、俺は・・・』
『いいじゃない、暴れましょうよ』
「暴れちゃダメ、判ってるよね?」


・・・運命の歯車は廻りだし、歯車と歯車はかみ合って、また、廻って・・・


続く