二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: アトナシ(ポケモン小説) ② ( No.2 )
- 日時: 2010/01/06 10:06
- 名前: 丸やまん ◆waaRdEmYls (ID: WwoM88bd)
- 参照: このサイトで男子を見た事がない……(泣)
一話
風吹く街、ワカバタウン。
俺は昨日、ポケモントレーナーになり、ウツギ博士から、おおあごポケモンワニノコを貰った。
赤と白のモンスターボール。色の境目にある開閉ボタンを押し、ワニノコを出した。
「ワニャ!」
「ワニノコ、改めてよろしくな!」
嬉しいのか、ワニノコは笑って、ジャンプしながら手足をバタバタさせてる。——ちょっと可愛い。
(なんかボールの中に戻すの……もったいないな)
その愛くるしさに惚れた俺は、ワニノコをそのままつれて歩く事にした。まずめざすはヨシノシティ。あそこにはポケモンセンターがあるから、着くまでにトレーナーとバトルしてレベルでも上げるかな……。
そしてヨシノシティへと歩んだ。その後ろにはワニノコ。歩くとき、出す足と手が一緒になってる。——アァ〜、進化させたくねぇ〜!
♂のワニノコに萌えだった俺は、気を取り直し、相手になってくれるトレーナーを探した。とそこに、黄色の長袖に、青の短パンを穿いた少年、短パン小僧がいた。眼鏡をかければ、の○太そっくりだ。
「ねぇ君、俺とポケモンバ……」
「うあわぁ! い、いぃやだよぉ!」
は?
い、いや、俺そんなに驚かしたつもりはないんだけどな……。
短パン小僧は走って逃げてしまった。
気を取り直して次探すか……。次に目に入ったのは、暗闇の洞窟のそばにいた、体の大きな男の人。山男だろう。リュックの中でも探っているのか、しゃがんでもぞもぞしてる。
「すいません、今からポケ……」
「すまんが今はそれ所じゃないんだ!」
おじさんのリュックの中身が散乱している。そのそばには、傷だらけのイシツブテ。傷薬でも探しているのだろうか。
「あの……、傷治すんだったらポケモンセンターに行ったほうが……」
「それが入れないんだ。というよりも、入れてくれないんだ……。君、ポケモントレーナーだね? あまりポケモンつれて外にであるかないほうがいいよ」
このおじさんも何なんだ? ていうかポケモンセンターに入れないって……。それじゃぁ闘った後とかは……?
「あの……。よければこれ……」
俺はズボンのポケットから傷薬を取り出した。フレンドリィショップで一個200円で売っている、ポケモンの体力を回復させるものだ。
「え!? いや……いいのかい? ほんとに」
「え、あぁ……大丈夫ですよ」
「あぁ……ありがとう! 本当にありがとう!!」
傷薬一つでこんなに喜ぶ人始めて見た。おじさんはそれを受け取ると、イシツブテに傷薬のスプレーを噴射させた。使ったのは、半分の量だけ。
「全部使ってもいいんですよ?」
しかしおじさんは断固として拒否。イシツブテはとりあえずは元気になったようだが、まだ少し傷があるようだ。
結局おじさんは残りの傷薬を使わずに、俺に返してくれた。そして、ありがとうを3回ほど言われ、おじさんは去っていった。