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二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 涼宮ハルヒの嫉妬 ( No.65 )
- 日時: 2010/06/09 19:40
- 名前: song (ID: vQ7cfuks)
はっきり言って気分はよろしくないが、それでもうつむいたままではいられない。自分に決心をつけて腹をくくらなければ、ひよりを守れない。まだ答えは出ていないが、ベクトルは固まっているんだ。
「ただいま……」
時間はもう午後8時をゆうに過ぎていた。ひよりはもう帰ってきているだろうか?
「おかえりなさい。随分遅かったね」
すると、リビングから顔を出したのはいつもとかわらない様子のひより。
「あぁ、ちょっとな……」
俺は何と答えたものかと一瞬思ったが、結局ははぐらかして、廊下を歩く。
「……?」
きょとんとするひよりに、俺はそっと頭をなでた。
「時間あるか? 俺に聴きたいことあるって言ったよな?」
「うん。私はいつでもいいよ」
「あぁ、それじゃあ夕食の後にでも」
俺はそう切り出して、とりあえず、荷物を部屋に置いて来た。
***
そして、夕食を済ませた俺達は、何気なく部屋に集まって、しばし沈黙がただよった。と、言うのもどう切り出せばいいのか、俺から切り出していいのか、と変な葛藤が俺に迫るのだ。すると……
「いい? キョン」
沈黙に耐えかねたのか、ひよりから切り出す。
「ん? あぁ」
としか答えられない。さて、ひよりが俺に聴きたいことってなんなのだろうか。俺はどんな質問が来ようと驚かないよう心構えた。そして——
「質問なんだけどさ……ハルちゃんとは、その……どういう関係なの?」
ひよりは顔を真っ赤にして俺に詰め寄る。
「え?」
俺は答えにあぐねいた。
「キョンとハルちゃん……はたから見たらものすごい信頼関係を築いてるように感じる。ううん、実際二人はそういう関係よ。でも、それ以上を周りに見せない……——キョン、何か私に隠し事してない?」
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