二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: †光の道†【学園アリス】 ( No.6 )
日時: 2010/08/20 17:36
名前: 卍樹愛 ◆z/nee8jSw. (ID: C4aj9LgA)
参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel3/index.php?mode=view&no=15330

5話の続きですね-(・ω・`)


*6話—蜜柑side—*




今日の任務は早く終わった。
なんせ、そのグループにはアリス保持者がいなかったからだ。

・・・いや、元はアリス保持者だったらしい。
その元アリス保持者達は、能力に痔命があるタイプ、
子供のうちだけの能力者たちで、今はただの人間。
しかしその人達は、とても珍しいアリスの能力石を
持っていたので、初校長が狙ったのだ。

学園に着くと、時計は1時半をまわっていた。
今日からはアリス祭に向けて2時間授業。
あとは能力別クラスでの、アリス祭の出し物準備なので、
今頃みんなはアリス祭の準備をしているだろう。


「特力の準備行かんと・・」
「蜜柑、アリス祭でれんの?」
「いや、・・・・・出れへんのやけど・・」


先程、初校長に聞いたのだが、

『確かに君は表向き特力だが、もう正式に
危力系に入っているから、準備の参加はいいが、
当日は休みなさい』

・・・と、言われたのだ。楽しみにしていたアリス祭。
まだ1回しか参加したことないのに・・・。


「———ふーん・・。そっか・・・」
「・・・ウチ、特力いったら泣いてしまいそうや・・・・・」


ただでさえ蛍や棗、ルカぴょん、クラスのみんなに
嘘ついてるのが精一杯なのに、特力のみんなにまで
嘘つくなんて・・・・・・。


「何 今更くよくよしてんのよ」


その言葉に顔を上げて、珠璃ちゃんを見上げた。
珠璃ちゃんの目は、強い目をしていた。
でも、その目にはどこか切なさを感じた。


「嘘にはね、2つ種類があんのよ」
「・・2つ・・・?」

「1つは、“自分の為の嘘”。
もう1つは、“他人の為の嘘”」


珠璃ちゃんは足を止めて、さっきよりも
強い目でうちのことを見てきた。


「蜜柑さ、危力系に入るとき決心したんじゃないの?
“みんなを守りたい”って。
アンタの嘘はみんなを守る為の嘘じゃないの?」


そう。うちはあの時、決心した。
蛍や棗・・・みんなを守りたいと、心の底から思った。
だから自分は、危力系に入ったのだ。


「人の守り方なんて、みんなそれぞれ違うんだから。
これがアンタの選んだ守り方なんでしょう?
だったら、胸を張って堂々としてればいいじゃない」


珠璃ちゃんの言葉を聞いて、さっきまで
くよくよしていた自分がバカらしく思えた。

今更、自分は何を迷っていたのだろうか。


「・・・・・うん。そうやね!ありがとうな!!」


珠璃ちゃんはニッコリ笑った。うちもつられて笑った。

自然に笑ったのは久しぶりだった。





*6話end*


[2010/01.08]