二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: † 光の道 † 【学園アリス】 ( No.86 )
日時: 2010/11/22 17:27
名前: 卍樹愛 ◆z/nee8jSw. (ID: S7/.WdDv)

*11話—蜜柑side—*





「——蜜柑!」


聞きなれた声。
その声は紛れも無く、大切な親友の声。
振り返ると蛍がこちらに走って来ていた。

棗は気を使ってくれたのか、
その場から離れていった。


「やっと見つけた・・・」


そう呟いた親友は荒々しい息遣いで、
自分の為に走り回ってくれたと思うと胸が痛んだ。


その時、突然蛍の体が崩れ落ちるように倒れこんだ。


「ほ、蛍っ?!」


名前を読んで少し揺さぶったが、
辛そうな顔をしていて目を覚まさない。


「蜜柑ちゃーん、どうしたの?」


そこに見計らっていたかのように
委員長とルカぴょんが来た。
でもそんなことはどうでもよかった。


「委員長!蛍が・・!!」


うちはどうしたらいいのか全然分からなかった。
ただ心配で仕方が無かった。

ルカぴょんが鳴海先生を呼んで、
すぐに本部の病院に運ばれた。

倒れた原因は、疲労らしい。

委員長の話によると、最近蛍は
食事を少ししか食べなくて、
睡眠もあまりとれていなかったようだ。


「蛍ちゃん、蜜柑ちゃんが心配だったみたい」


委員長は、うちが倒れたことに対して蛍が
心配してると思ってるみたいで、
「蛍ちゃんに心配かけないように、体調管理はしっかりね」
と言ってルカぴょんと病室を出て行った。



——自分は何をやってるんだろう。
結局、みんなに心配をかけてばっかりだ。

本当は今すぐこんな仕事辞めて、
今まで通りの学園生活をおくりたい。

でも、もう後戻りはできない。
抜けられない闇に自分から入ってしまったんだ。


「み、か・・・ん?」


ベットに寝ていた蛍が目を開け、
ゆっくりと起き上がる。


「・・・・・蛍」


みんながうちを心配してくれている。

大切な人達を巻き込まないためにも、
自分がしなくてはいけないこと・・・・・。







「・・・蛍、もう うちに関わらんといて」








この終わりない不安に、
決着をつけよう。






*end*