二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 夢の中の俺はモンスターハンター 13話更新 ( No.19 )
- 日時: 2010/03/22 21:10
- 名前: アビス (ID: 3CAtWHbZ)
- 参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel3/index.cgi?mode
14話
ハンターは物が尽きてからが見せ所
ティガは先ほどまでとは比べられないスピードで突進してくる。
二人はそれをかわすが、ティガはUターンして暮羽に向かう。
暮羽はそれも回避すると、突進後の隙を狙って頭を攻撃する。すると
—ギャワアアァァ!—
ティガが悲鳴を上げて大きく仰け反る。頭に大きな傷が出来たのだ。
「ナイス暮羽!!」
後ろから押し寄せて尻尾を切っていた竜人が叫ぶ。暮羽は笑顔で
「まあね。竜人、また回転来るよ!」
その声を合図に後ろに下がる。ティガはその場で高速回転をするが、空振りに終わる。
竜人はまた間合いを詰めると尻尾に一気に気刃斬りを叩き込む。
すると、尻尾が宙を舞う。ティガは切れた痛みでのた打ち回る。そして起き上がると
飛び去り、他のエリアに行ってしまった。
「いい調子だね」
暮羽が駆け寄りいう。竜人は頷き
「ああ、次の接触で寝床まで運べるかもな」
二人は体力を回復し、砥石で武器を研ぎ、準備を万端にしてティガのいる山頂に向かった。
〜山頂〜
山頂に足を運ぶとティガは体力回復のためか、山頂にいたポポを捕食していた。
二人はギリギリまで近寄る。そしてティガがこっちに気づき振り向いたとき
竜人が走り出し、暮羽は手に持ていた閃光玉を投げつける。
眩い光がティガの目の前で炸裂する。ティガはよろけ力任せに暴れまくる。
ティガは閃光玉を食らうと無差別に暴れまわるから厄介だ。
だが、竜人はそんなこと関係なしに切り刻んでいく。前足の爪も砕ける。
(もう少しでいける)
竜人の中でそんな期待が膨らむ。だが、それが仇となった。
ティガの高速回転の動作に気づくのが遅れる。慌てて引こうとするがもう遅かった。
「がはっ!」
竜人が吹き飛ばされる。しかもその先は崖だった。下の光景が雪から
果てしないものと変わる。
「うわああぁぁぁ!!」
竜人は叫んだ。なんとか手を伸ばし崖っぷちの地面に掴まる、が片手一本で
しかもダメージの食らったこの体を這い上がらせることは出来なかった。
「竜人しっかり!」
暮羽が近寄り竜人の手を掴む。
「もう片方の手を出して!」
竜人は太刀を口にくわえると、空いた手を暮羽の元に持っていこうとする。その時後ろから迫る影に気づく
—グルルルルルル—
「暮羽!後ろ!」
「え?」
暮羽が振り向くとティガがもうすぐ自分の後ろまで来ていた。
「早く逃げろ!!」
「でもそんなことしたら竜人が!!」
ティガが腕を大きく振り上げる。暮羽が目を固く瞑る。
「ちっ!!」
竜人は口から太刀うを取ると崖の壁に突き刺した。そしてそれを踏み台にしてそのまま横に逃れた。
もちろん暮羽ごと
—ズドォオン!!—
ティガの一撃で崖に刺さっていた太刀が抜け、遥かかなたへと落ちていった。
「竜人。太刀が・・・」
「気にすんな。武器は変わりが利くが、俺のパートナーはお前しかいないからな」
竜人の言葉に暮羽が照れ臭そうに笑う。だが、ティガは空気を読むようなことをせず
突っ込んでくる。
「さてと、そうは言っても武器がなきゃどうしようもないな。
・・・そうだ。暮羽、ほんの数分一人で頼む」
「えええ!どうすんの!?」
暮羽が困り果てた顔で言った。幾らなんでも一人ではきつい。
「武器を拾ってくるんだよ!」
そういうと、竜人は本当に暮羽をその場に置いて消えてしまった。
〜数分後〜
「よっ!お待たせ」
「竜人、遅い!!」
暮羽がティガの攻撃をかわしながら言う。竜人はポーチを探りながら
「悪い悪い。でもこれで俺もまだ戦える」
そう言って何かを投げる
—グサグサグサ!—
ティガの前足に3本の投げナイフが刺さる。
「この近くに壊れた拠点があるのを思い出してな。ゲームの通りならと思って探ってみたら
見事にビンゴだ」
竜人の手には新たな投げナイフが用意されている。その姿に暮羽は微笑みながら
「それじゃあ、足を重点的に攻めて。そうすればスピードも落ちるし、
ダウンするかもしれないから」
「最初っからそのつもりだ!!」